不動産投資の方法には、大きく分けて区分所有と一棟所有があります。
最近は区分所有で取り組む人が増えてきましたが、中でも人気の間取りが「ワンルーム」。
実際に、これからワンルームマンションで不動産投資を始めようと考えている人も多いかもしれませんが、そんな人に当コラムはピッタリです。
当コラムでは、ワンルームマンションで不動産投資を行うメリットやリスク、おすすめのエリアについて解説していきので、参考にしてください。
不動産投資の「ワンルームはやめとけ!」って本当?
不動産投資を始めようとネットやSNSで色々と調べていて、「不動産投資でワンルームはやめとけ!」といったネガティブなワードを見た人もいると思います。
実際に筆者もX(旧Twitter)を見てみましたが、以下のような書き込みが…
・「新築ワンルームだけは、やめとけって言うもんね。
不動産投資。
(立地条件で、空いてもすぐに次が決まるところなら、別)」・「ワンルームマンション投資
絶対やめとけ!!!!!!!!!!!!」・「ワンルームマンション投資に夢を見てる人。目を覚ましてくれ。不動産投資はいいけど、ワンルームマンション投資だけはやめとけ!!!
#ワンルームマンション」
「おすすめです」という声もあるものの、「やめとけ!」という評判や口コミが目立つのが正直なところです。
では、なぜそのような声が多いのか…
それは、リスクや不安要素が多いからだと思います。
不動産投資には、空室リスク・ローンの金利上昇リスク・災害リスクなど様々なリスクが伴います。また、経年劣化などによる大規模修繕が一定期間ごとで必要になる点も理由の一つかもしれません。
しかも、ワンルームマンションは区分所有をするケースが多く、一棟所有に比べて投資額こそ低く済みますが、リターンの上限は低いです。
また、ワンルームマンションは単身者向けということもあり、ファミリー向けよりも入退去の頻度が高く、家賃収入による収益性が変動しやすい点も理由として考えられるでしょう。
そのことから、「儲からない=やめとけ」という声が多く上がっているのだと思います。
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不動産投資でワンルームを所有する若い世代が増加
「不動産投資」と聞くと年齢層が高めの人が行っているイメージですが、近年は25~29歳といった若い世代でも取り組む人が増えています。
その背景に
「このまま働いても老後の資金が足りない」
という不安が強いようです。
確かに、“老後2,000万円問題”もあって、普通のサラリーマンが貯金するだけでは将来に不安を感じ、「何か準備を始めなければいけない」との危機感から不動産投資を始める人が増えていると考えられます。
また、不動産投資には「管理を委託できる」「ほったらかしでOK」といったメリットがある点も理由の一つかもしれません。
入居者の募集や物件の管理などは不動産管理会社に委託できますし、FXや株式のように日々チャートを確認して売り時を考える必要もありません。
そのため、本業が忙しい人でも手軽に行える良さが、取り組むきっかけになっていると考えられます。
将来的には「家賃収入」と「売却益」の2択から選べる
不動産投資を行う際、多くの人は不動産投資ローンを組みます。
不動産投資が他の投資と異なる点は、手元に多額の資金がなくても勤務先の会社や勤続年数などが信用となり、融資を受けられやすいです。
ただし、年収や職歴が安定しないと審査基準が厳しくなってしまう可能性もあります。
ローンの返済には入居者からの家賃収入を充てられますし、返済が終わったら、家賃収入をまるまる収入として得るか、売却して売却益を手にするか、好きな方法を選べます。
返済が終わった時点で選択が必須というわけではないので、例えば、10年間は家賃収入を得てタイミングを見計らって売却する、ということも可能です。
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不動産投資でワンルームを所有するメリット4つ
先ほどもお伝えしましたが、不動産投資でメジャーなのが「ワンルームマンションを区分所有する方法」です。
ワンルームマンションの投資には以下のメリットがあります。
1.少額から始めやすい
2.長期的な家賃収入が期待できる
3.年金や生命保険の代わりにもなる
4.給与所得との損益通算が可能
メリット1.少額から始めやすい
一つ目のメリットは、少額から始めやすいという点です。
物件によって金額は異なりますが、都心の新築ワンルームマンションでも2,000万円程から取り組めます。
とは言っても、「資金が全然足りない…」「頭金の用意すらできない」と思う人も少なくないでしょう。
ただ、頭金が確保できなくても全額フルローンを利用できるケースもあるため、若い人でも比較的手軽に始められます。
ですが、物件の金額が高いとローンの審査基準も厳しくなりますので、資金確保や返済方法などの見直しが必要になってきます。
メリット2.長期的な家賃収入が期待できる
ワンルームマンションを所有するメリットとして、長期的な家賃収入が期待できるという点があります。
「ハイリスク・ハイリターン」の株式やFXとは違い、不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」です。
不動産投資でワンルームマンションを所有する場合、毎月の家賃収入が“収入源”になるため、入居者が途切れなければ安定した収入が長期的に得られます。
また、入居者が途切れることで安定した家賃収入の確保ができるか不安な人は、家賃を保障してもらえる「サブリース契約」を結ぶと良いでしょう。
メリット3.年金や生命保険の代わりにもなる
不動産投資には、年金や生命保険の代わりになるというメリットもあります。
年金支給額はここ20年でほぼ毎年減り続けていますし、支給年齢も後ろ倒しされるなど、状況は厳しくなってきています。
その対策として、不動産投資を行い家賃収入を“私的年金”代わりにする人も増えているのです。
加えて、生命保険の代わりにもなります。
不動産投資ローンを組む際、「団体信用生命保険」に加入します。
この保険は、投資している本人(被保険者)が死亡や高度な障害を負った場合に、保険会社がローンの残債を全額負担してくれる制度です。
そのため、被保険者に万が一のことがあってもローンの返済が不要でご家族に資産を引き継げるため、生命保険代わりとして取り組んでいる人も多くいます。
メリット4.給与所得との損益通算が可能
メリットの4つ目は、給与所得との損益通算が可能という点です。
不動産投資でワンルームマンションを所有する場合、耐用年数に応じて減価償却費を経費として計上することで、給与所得との損益通算(相殺)ができます。
不動産投資の開始当初は初期費用などで支出が膨らみ、家賃収入よりも支出額が上回り赤字になってしまうケースも少なくありません。
その場合、不動産投資にかかった経費(管理費・修繕費など)を計上することで、給与所得で支払った税金が返還されるのです。
不動産投資でワンルームを所有するリスク3つ
不動産投資でワンルームマンションを所有するにあたり、メリットだけでなくリスクがあるのも正直なところです。
メリットを重視しすぎるあまり、思わぬ失敗を招いてしまう可能性もゼロではありませんので、メリットと合わせてリスクも把握しておきましょう。
1.空室リスク
2.家賃の下落リスク
3.災害リスク
リスク1.空室リスク
不動産投資でワンルームマンションを所有する場合、最大のリスクとも言えるのが空室リスクです。
ワンルームマンションは需要が高いとは言え、必ずしも入居者がいるとは限りません。また、退去後すぐに次の入居者が見つかるとも限らず、数ヶ月もの間空室になってしまうケースも…
ただ、先ほどもお伝えしたように、家賃保証をしてもらえる「サブリース契約」を結ぶことで空室リスクは回避できます。
リスク2.家賃の下落リスク
2つ目は、家賃の下落リスクです。
ワンルームマンションに関わらず、不動産価格は築年数が経つごとに下がっていきます。
また、近隣に似たような新築マンションが建てばそちらの方が需要は高まるでしょう。それによって、少しでも入居しやすくするために、家賃を安くして入居してもらうことも考える必要があります。
そのリスクを少しでも下げるために、駅チカ・周辺施設の充実度・防犯面など、築年数が経っても需要が見込める物件選びが大事です。
リスク3.災害リスク
日本は地震や台風といった自然災害が起きやすいため、災害リスクを頭に入れておく必要があります。
想定が不十分であると、予想以上に修繕費用が発生してしまい、資金繰りに苦労してしまう可能性もゼロではありません。
そんな万が一のためにも、火災保険や地震保険に加入するなどの対策を行っておくことが重要です。
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不動産投資でワンルームを所有するなら“東京”がおすすめ
不動産投資でワンルームマンションを所有する場合、“東京”がおすすめです。
「人が多いから当然でしょ!」と思った人も多いかもしれませんが、実は、東京都が算出しているデータでも証明されています。
※引用元:東京都政策企画局の資料
東京都が公表しているデータによると、総世帯数は2035年をピークに2040年から緩やかに減少していくものの、2060年までは単独世帯数に大きな変化はないと予測されています。
しかも、東京のワンルームマンションは回転率が高いことから、退去者がいても次の入居者が早く見つかる傾向があるのです。
そのことからも、「不動産投資でワンルームを所有するなら“東京”がおすすめ」と言えるのです。
【参考動画】
■リヴトラストが不動産投資について解説|人口減少による不動産投資への影響は?
2045年時点の「地域別推計人口」でも証明済み
東京都が公表しているデータだけでなく、2018年に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の地域別将来推計人口 」からも“東京がおすすめ”と言えます。
データによると、2015年の総人口を100とした際、2045年時点では以下のようになると予測されているのです。
人口減少は年々進んでいるため東京も数値は下がりますが、唯一100%を超えていますので、東京でワンルームマンションを持つことは安心と言えます。
逆に、2030年から2045年の15年間で20%近く下がってしまう地域もあるため、もし東京以外で不動産投資を検討している場合は、各自治体が公表している調査報告書などを確認し、人口減少率が低いエリアの物件を選ぶようにしましょう。
【一緒に読みたい記事】
>2025年問題の先にある「2040年問題」|不動産投資への影響は?
まとめ
今回は不動産投資のワンルームマンション所有について、SNS上での「やめとけ!」の真意、メリットやリスクなどを解説してきました。
不動産投資はFXや株式など他の投資よりも手軽に取り組めるため、投資初心者でも取り組みやすいものの、リスクや物件のエリア選定など注意すべき点があります。
これから不動産投資でワンルームマンションの所有を検討している人にとって、この記事が参考になったら嬉しいです^^
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