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TSUNAG認定で緑地認証実績が評価可能に、国交省が都市開発支援の要件拡充

2026/10/31
不動産業

国土交通省は2026年10月30日、都市の緑化や環境整備を促す国の認定制度「TSUNAG(ツナグ)」において、民間の既存緑地認証の実績を評価に反映する方針を公表しました。

これにより、過去に緑化や生物多様性への配慮を行ってきた開発事業者や不動産オーナーは、保有する認証実績を国の認定取得へ直結させやすくなります。都市開発における支援措置の活用や環境評価の向上を目指す事業者にとって、実務上の負担軽減につながる改定といえます。

近年は環境や社会への配慮を重視する開発が求められていますが、既存の取り組みが円滑に国の公的認定へとつながることで、都市部の緑地整備や再開発計画に新たな後押しとなる可能性があります。

この記事のポイント

  • 国交省が都市緑地法に基づくTSUNAG認定の評価項目に既存の緑地認証実績を反映する方針を公表
  • 生物多様性に配慮した「ABINC認証」や緑地活動を評価する「SEGES」の実績が先進的取組として評価対象に
  • 既存認証の実績を国の認定へ円滑につなげられるようになり事業者の申請負担軽減が期待される
  • 都市開発支援措置の活用やDBJ Green Building認証など他の環境認証との連携加速につながる可能性
  • 環境配慮型開発の推進やESG評価向上を通じて不動産の資産性維持に影響を与える可能性がある

ニュースの概要と背景

今回対象となった「TSUNAG(ツナグ)」とは、改正された都市緑地法に基づき、質の高い優良な緑地を計画・整備する取り組みを国が認定する「優良緑地確保計画認定制度」の愛称です。都市開発の中で緑地を確保し、環境改善や街の魅力を高めるプロジェクトを後押しする仕組みとして運用されています。

公表された改定では、民間や第三者機関が運用している既存の代表的な緑地認証である「ABINC(エイビンク)認証」や「SEGES(シージェス)」の取得・更新実績が、TSUNAG認定の審査項目の一つである「先進的取組」として評価されるようになります。ABINCは生物多様性に配慮した施設づくりを評価する認証であり、SEGESは企業の緑地保全や創出活動を評価する制度です。

これまでは、それぞれの認証制度ごとに個別の審査や実績評価が行われていましたが、既に一定の緑地評価を得ているプロジェクトについて、TSUNAG認定の審査においてその実績が正式に考慮される形へと要件が拡充されました。

国交省がこうした措置を講じた背景には、都市開発や再開発を進める事業者が各種の公的支援制度を利用しやすくし、環境に配慮したまちづくりへの参入障壁を下げる狙いがあります。既存認証の実績が評価対象となることで、事業者は認定取得に向けた手続きや評価準備をより効率的に進められる環境が整います。

不動産市場・投資家への影響

本制度の改定は、再開発事業を手がけるデベロッパーや不動産開発事業者にとって、各種の公的支援措置を活用しやすくなるという実務的なメリットをもたらす可能性があります。TSUNAG認定を受けることで都市開発関連の支援を受けやすくなり、開発コストの最適化や計画の円滑な推進に寄与することが考えられます。

また、ESG(環境・社会・企業統治)を重視する不動産市場において、建物の環境性能や緑化に対する評価の重要性は高まり続けています。既存の緑地認証の実績が国の認定へとスムーズに接続されることで、「DBJ Green Building認証」などの主要な環境認証との連携も加速し、物件全体の環境価値を客観的に示しやすくなる可能性があります。

不動産投資の観点からも、環境配慮型ビルや緑地が充実した複合施設に対する評価が高まるなかで、認証取得実績が重なることは保有資産の競争力維持につながる要素となり得ます。テナント誘致や中長期的な資産価値の維持において、公的認定の取得しやすさはプラスの影響を与える可能性があります。

今後は、都市開発や再開発を検討している事業主体において、すでに保有しているABINCやSEGESの実績をいかにTSUNAG認定へ結びつけ、支援制度の活用へ繋げていくかが重要な検討事項となります。関連する実務手続きや具体的な評価基準の詳細について、継続的な情報確認が推奨されます。

出典:既存の緑地認証の取得実績を「TSUNAG認定」で評価します! ~「ABINC認証」、「SEGES」の取得がTSUNAG認定の評価向上につながります~ | 国土交通省

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