(追記:2023年1月17日)
「マンション投資のために物件を購入したいけど、注意するポイントって何?良い物件を見つけるためには何をしたらいいの?」
初めてのマンション投資の場合、どんな物件を購入すればいいのか分からない人も多いでしょう。また、高額な投資になるため、失敗を避けたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、不動産投資用マンションの購入時における注意点・良い物件を見つける条件設定の方法についてご紹介いたします。
さらに、後半では、投資用区分マンションに投資するメリットを解説しますので、投資用マンション購入の検討にお役立ていただけますと幸いです。
マンション投資の基礎を学びたい方は、以下の記事を併せてご一読ください。
>『初めてのマンション投資|仕組みと基礎知識を分かりやすく解説』
投資用マンションの購入でチェックすべき5つの注意点
より良い投資用マンションを購入するために、まずは注意点を5つ紹介いたします。
長期的に安定した収益を得るためにマンション投資を始めたにも関わらず、目先の利回りだけで判断した結果、「失敗してしまった」というケースはよくあります。
マンション投資のリスクヘッジを行うためにも、ぜひ参考にしてください。
注意点1:立地と間取り
注意点2:建物の外観と内部
注意点3:居住者の属性
注意点4:空室率
注意点5:諸費用
注意点1:立地と間取り
投資用のマンション選びは、居住者の観点で検討する必要があります。
たとえば、交通の便が悪い物件を選ぶと潜在的に入居者が少なくなってしまう可能性があり、空室になった際に次の入居者が見込めず、家賃収入を得られないリスクがあります。
立地においては次の3つのポイントを押さえると投資リターンが安定しやすくなります。
1.徒歩10分圏内である
2.近くにスーパーやコンビニがある
3.治安がよい
また、投資用マンションの間取りは1LDKを基本に考えましょう。
なぜなら、1LDKは単身世帯から2人世帯まで需要が幅広く、広いマーケットと安定したニーズが期待できるためです。
2LDK以上はファミリー層に適していますが、一度退去があると次に最適な家族構成を持った入居者が決まるまでに時間がかかるリスクがあります。
このように、賃貸マンションに住む居住者を想定した上で立地と間取りについて検討することが大切な注意点です。
注意点2:建物の外観と内部
これから住む物件の外観は、入居者が物件選びをする際に大きな影響を及ぼしやすいポイントです。
外観は第一印象を決定づけるものであり、きれいな物件は目を引きやすいです。写真だけでなく実物もチェックして、手入れが行き届いているかを確認しましょう。
併せて、物件の内部も出来る限り事前に目視で確認することをお勧めします。
一方、中古物件だと、すでに入居者がいる場合は実際に室内を見られないケースも考えられます。しかし、実際の使用感などを把握する上では目視による実態のチェックが不可欠ですので、可能な限り交渉して内部を確認しましょう。
注意点3:居住者の属性
投資用マンションに、現在どのような居住者が住んでいるのか知ることも大事な注意点です。
個人情報保護の観点から居住者の細かい情報まで知ることはできかねますが、以下の3点のように外から確認できる情報だけでも十分に参考にすることができます。
1.洗濯物の傾向
2.共用廊下(玄関付近)の状況
3.郵便受けの状況
居住者の属性を見ることは、傾向を知ることだけでなく、問題のある居住者が住んでいないかどうかの判断をするための一材料にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
注意点4:空室率
検討物件の空室率を事前に確認しておくことも大切な注意点です。
なぜなら、空室率は家賃収入に直接影響をもたらすリスクであり、購入前後で対策の必要があるためです。
利回りだけを参考にしてしまうと、それが「満室想定」の利回りであるがために、実際の空室率と照らし合わせたら期待していた収益性とはかけ離れていた、ということは十分に考えられます。
直近の空室率のデータを確認し、本当に需要が見込める物件であるかどうかをチェックしましょう。
新築物件の場合は過去のデータはありませんので、近隣の近しい物件のデータを見るか、入居者付けを行う管理会社の過去の実績を見ると同様に参考になります。
なお、空室率の対策については下記の記事でご紹介しておりますので、併せてご一読ください。
>『マンション投資で空室率を下げるための対策5選』
注意点5:諸費用
マンション投資のような不動産投資は実体を持つ資産であり、なくなることがありません。しかし、その分「経年劣化」は切っても切り離せない事項です。
劣化に対する修繕費をはじめ、マンションの運営には管理費や税金など、様々な支出項目があります。
不動産投資ローンの支払い以外に生じるこれら「諸費用」についてあらかじめ正しく把握し、リアリティーのある収支計画を立てるよう注意しましょう。
投資用マンションを検討する際は諸費用を含めた想定で現実的な利回りを想定し、収益がでるか見通しを踏まえた上で検討しましょう。
投資用マンションにかかる諸費用と、それらを含めて利回りを計算する方法については、以下の記事に詳しくまとめられています。
>『不動産投資の理想の利回りが自分でわかる!初心者向け利回り完全ガイド』
投資用マンション購入前に考えておくべき3つの条件
続いて、より良い投資用マンションを購入する条件についてご紹介します。
必ず押さえておきたい条件は次の3つです。それぞれ物件の特徴を説明しているので、比較検討の参考にしてください。
条件1:物件タイプ
条件2:物件の築年数
条件3:物件のエリア
条件1:物件タイプ
不動産投資の中でマンションに投資する場合、購入できる物件のタイプは「一棟マンション投資」と「区分マンション投資」の2種類があります。
マンション投資を考える際は各タイプの特徴を知り、自分にあった物件タイプを選ぶことをおすすめします。
■一棟マンション投資
複数の部屋を持つマンションを一棟丸ごと不動産投資用として購入する投資のことを「一棟マンション投資」といいます。
一棟の購入になるため初期費用は大きくかかりますが、部屋数が多い分収入も大きく、また一部で空室が生じても他でカバーできるためリスクも抑えられ、長期的に収益増を望むことが可能です。
一棟マンション投資のメリット・デメリットについては以下の記事で詳しくまとめております。併せてご一読ください。
>『不動産投資で儲けるなら一棟買い?成功のためのポイントまとめ』
■区分マンション投資
一棟マンション投資がマンションを一棟ごと購入する不動産投資に対して、区分マンション投資はマンションの一室もしくは複数室を購入し、別の入居者に貸し出すことで利益を得る投資を指します。
一棟マンション投資と比べ初期費用を少なく抑えることができるため、不動産投資の最初のステップとして人気があります。
近年では特に「ワンルームマンション投資」が注目されています。ワンルームマンション投資についての詳細は、以下の記事を参考にしてください。
>『人気のワンルームマンション投資は損?得?メリットデメリットを理解して失敗しない方法を学ぶ』
条件2:物件の築年数
投資用マンションを検討する際に新築物件と中古物件どちらがいいか悩む方もいらっしゃるでしょう。結論からいうと、投資用マンションにおいては新築物件を選ぶことをお勧めします。
中古の投資用マンションは近年、リフォームやリノベーションも進んでいることから需要が高まっており、新築マンションよりもリーズナブルな金額で購入できることがメリットです。
しかし、新築物件と比べて経年劣化によって修繕が必要な箇所が多く、長期的にみると管理費・修繕費がかかるため購入価格の手頃さによるメリットは薄れます。
新築の投資用マンションなら当面は劣化によるリスクを検討する必要はなく、また出口として売却も考えているのであれば、築年数の浅い物件のほうが買い手がつきやすくなります。
不動産投資ローンを組む場合、借主の属性や支払い状況だけではなく、投資物件の価値や収益力なども判断基準に含まれるため、新築物件のほうが有利に融資を受けられることがあります。
ちなみに投資用マンションを最終的に売却するなど「終わり方」を考えることを不動産投資では「出口戦略」といい、きわめて重要な概念です。
出口戦略についてよくわからない、という方はぜひ以下の記事をお読みください。物件を選ぶ際の参考になります。
>『不動産投資の出口戦略を極めるために必要な3つの知識』
条件3:物件のエリア
マンション投資は、長期的な視野で実施することが大切です。購入する物件のエリアを事前に決めておきましょう。
近年では、少子高齢化の影響もあり、都心部への人口流入が問題化しています。つまり、都心部のマンション需要が高まっていると分かります。
ただし、今人気のエリアであっても10年、20年先を見ていくと、需要が減ってしまう可能性もあるのが実情です。将来予測を行いつつ物件を選ぶことが安定した投資リターンに欠かせないポイントですので、情報収集を行いつつ投資用マンションを選んでみてください。
例えば、国交省が公開している「みんなで進めるまちづくりの話」など、今後の動向を探れる情報源をチェックしつつ、どのエリアでマンション投資を行うべきかを検討してみてはいかがでしょうか。
投資用区分マンションに投資する3つのメリット
投資用区分マンションとは、購入した区分マンションの一室を他の人に貸し出して家賃収入を得る、不動産投資のためのマンション(の一室)のことを指します。家賃収入が月々の支出を越えれば収益を出すことができ、長期的な資産形成が期待できます。
数ある不動産投資物件の中でも、比較的手ごろな価格から検討できるとして、初心者にも特に人気があるのが投資用区分マンションです。
最後に、投資用マンションに投資するメリットとして代表的な3点をご紹介いたします。
1.リスクが低く、安定した収益を得やすい
2.レバレッジ効果を発揮できる投資
3.生命保険としても活用できる
なお、初めて不動産投資を検討している方は、不動産投資全般におけるメリットやデメリットをまとめた以下の記事を先に読まれることをお勧めします。
>『不動産投資の初心者に必要な5つのノウハウ│始め方は?いくら必要?成功のコツは?』
メリット1.リスクが低く、安定した収益を得やすい
マンション投資は、空室などが原因で収入が減ってしまったり途切れてしまったりするリスクがあります。
しかし、株やFXなどの金融投資と比べると、不動産という実質的な資産があるため、売却しない限りなくなることはありません。
金融投資は証拠金を預けて投資を行い、値下がり等が原因で価値が0やマイナスになるケースもあるため、ハイリスク・ハイリターンの投資と言われています。
一方で、投資マンションはいきなり収入が跳ね上がったりしない分、リスクも限定的で収支が安定しやすいことから「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資であると言われています。
なお、不動産投資におけるリスクとその対策について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>『不動産投資のリスクヘッジまとめ|7つのリスクとそのリスクヘッジ』
メリット2.レバレッジ効果を発揮できる投資
マンション投資は安定性が高いことから、金融機関から融資を受けてローンを組むことができます。
他の投資ではローンを組むことはできませんので、これはマンション投資の特徴のひとつであり、最大のメリットのひとつでもあります。
自己資金が少なかったりゼロだったりしても、効率よく何倍もの資金を運用して大きな収益を得ることができます。
このように、自己資金以上のお金を動かして大きな利益を得ることを「レバレッジ効果」といい、マンション投資はレバレッジ効果の高い投資であるとされています。
レバレッジ効果のメリット・デメリットについては以下の記事を参考にしてください。
>『レバレッジ効果を活かした不動産投資~知っておくべきメリット・デメリット~』
メリット3.生命保険として活用できる
先ほど、マンション投資は不動産ローンを組むことができると述べました。不動産ローンを組むことには、レバレッジ効果を活かせる以外にも、もうひとつ大きなメリットがあります。
それは、融資がおりる際に「団体信用生命保険(通称:団信)」に加入できることです。
団信とは、ローンの返済期間中に加入者が死亡したり高度の障害を負ったりした場合に、生命保険会社が残債を肩代わりして銀行に残りのローンの支払いをしてくれる保険のことです。
残された加入者家族は、残りのローンの支払いがなく投資マンションを相続することができるため、得られた賃料を生活費にあてたり、投資用マンションを売却して資金にしたりすることもできます。
まとめ:投資マンションは細かい注意点まで検討して購入しよう
今回の記事では投資用マンションを購入する際や、マンション投資を検討する前に考えておくべき条件・購入する際の注意点をご紹介しました。
投資マンションを購入する際の注意点
・立地と間取り
・建物の外観と内部
・居住者の属性
・空室率
・諸費用
投資マンション購入前に考えておくべき条件
・物件タイプ(一棟買い・区別マンション)
・物件の築年数(新築物件・中古物件)
マンション投資にかける予算と希望する条件を検討し、注意点をみていくと、あなたにあったマンション投資先を決める参考になるはずです。
この記事が投資マンション購入の参考の一助となれば幸いです。
なお、LIV PLUSではマンション投資に関するコラムを随時アップしています。投資を検討する際にご参考になさってください。