不動産調査会社の東京カンテイが公表した2026年8月のデータによると、東京都における分譲マンションの賃料が調査開始以来の最高額を更新しました。1平方メートルあたりの賃料は4,985円に達し、大台とされる5,000円が目前に迫っています。
首都圏全体を見ても、平均賃料は前月と比べて上昇が続いており、直近1年間での最高値を塗り替える動きとなっています。都心部を中心とした東京23区でも継続的な値上がりが確認されており、都市部における賃貸需要の強さが数字として表れました。
インフレや金利環境に変化が見られるなかでも、実需に基づく居住ニーズの底堅さが際立っています。住宅の購入を検討している一般の生活者や、インカムゲインを重視する不動産投資家にとって、今後の市場動向を見極める上で見逃せない最新データといえます。
この記事のポイント
- 2026年8月の東京都の分譲マンション賃料は前月比+0.4%の4,985円/㎡となり過去最高を更新しました。
- 70㎡換算では約35万円規模に達し、平米あたり5,000円の大台突破が目前の水準です。
- 首都圏平均も前月比+0.8%の4,242円/㎡と3カ月連続で上昇し、直近1年の最高値を記録しました。
- 東京23区は前月比+0.3%の5,170円/㎡で3カ月連続上昇し、築年帯別の動きにも目立った変化はありませんでした。
- 金利上昇局面でも旺盛な実需とインフレにより賃料は底堅く、インカム利回り動向を占う上で注視が必要です。
ニュースの概要と背景
東京カンテイが発表した三大都市圏・主要都市別の分譲マンション賃料月別推移によると、2026年8月の首都圏平均賃料は前月比プラス0.8%となる4,242円/㎡でした。これにより首都圏全体では3カ月連続の上昇となり、直近1年間における最高値を更新する結果となりました。
なかでも東京都は前月比プラス0.4%の4,985円/㎡を記録し、調査開始以来の最高値を記録しました。一般的なファミリー向け物件の広さである70㎡換算にすると、月額賃料は約35万円規模に達する計算となり、大台である5,000円/㎡の突破が目前に迫る高水準となっています。
さらに東京都心部の中心となる東京23区の動向を確認すると、前月比プラス0.3%の5,170円/㎡となり、こちらも3カ月連続で賃料が上昇しています。築年数の帯域ごとに細かく確認しても目立った変化は見られず、特定の築年数だけでなく幅広い物件で賃料の底堅さが維持されている状況です。
こうした賃料上昇の背景には、都市部における旺盛な実需とインフレ傾向が影響していると考えられます。住宅価格の高騰や金利の上昇局面が意識されるなかでも、都心部や利便性の高い立地に住み続けたいという需要が根強く存在し、分譲マンションの賃貸相場を下支えしているといえます。
不動産市場・投資家への影響
今回の賃料データは、不動産市場における賃貸需要の強さを裏付けるものとなりました。インフレ下でのインカムゲイン(家賃収入から得られる利益)の動向を把握する上で、分譲マンション賃料が最高値を更新し続けている点は、投資判断を行う際の重要な判断材料となります。
金利上昇の局面においては、借入コストの増加などを考慮する必要がありますが、賃料が着実に上昇していればインカム利回りの維持や下支えにつながる可能性があります。ただし、家賃の上昇傾向がどこまで継続するかや、借り手の負担感とのバランスについては今後の推移を慎重に注視する必要があります。
また、住宅購入を検討している層にとっても、賃料相場の上昇は購入か賃貸かを判断する大きな要素となります。ファミリータイプで月額35万円規模という水準は生活防衛や住居費の見直しに直結するため、購入実需への影響や賃貸市場の需給バランスの変化に注目が集まります。
東京23区をはじめとする主要エリアでの堅調な賃貸需給は、中長期的な資産形成を考える個人にとっても重要な指標です。首都圏全体の賃貸需要が高止まりを続けるなかで、地域ごとの賃料動向や物件の収益性を丁寧に検証していく姿勢が求められます。
出典:2026年8月 東京23区は+0.3%の5,170円/㎡と3ヵ月連続で上昇、各築年帯の動きに目立った変化なし(三大都市圏・主要都市別/分譲マンション賃料月別推移) | 東京カンテイ





