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不動産投資と不動産投資信託の違いは?違いと向いている人の特徴を紹介

2022/03/24
2023/03/16
不動産投資コラム

「不動産投資と不動産投資信託と言葉があるけれど、この違いはなんだろう?」
「どうやら不動産投資信託のほうが少額からはじめられそう!」

不動産投資について検索していて、上記のようなことを感じたことはありませんか?

不動産投資信託は不動産投資の種類の1つに含まれることが多いのですが、言葉が似ているようで仕組み自体はまったく異なります。

今回はこの2つの違いについて詳しく紹介していきますので、この記事を参考にどちらが自分に向いているか改めてご検討してみてください

不動産投資と不動産投資信託とは

そもそも不動産投資と不動産投資信託とは、それぞれ何なのでしょうか?まずは定義の認識を統一するため、概要についてご説明します。

不動産投資とは

不動産投資とは、利益を得る目的で不動産を購入し運用することをいいます。

不動産投資によって得られる利益には2種類あります。
購入した不動産を第三者に貸すことで得られる家賃収入の「利益(インカムゲイン)」と、不動産を購入した金額以上で売却することで得られる「利益(キャピタルゲイン)」です。

インカムゲインは毎月の家賃収入で安定した利益を得ることができる特徴があり、キャピタルゲインは大きな利益を得ることができる特徴があります。

近年は不動産価格の変動が不透明なこともあり、インカムゲインで安定した利益を得ることを主とした運用が増えています。

また、不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資であるといわれており、数ある投資の中でも、特に初心者でも着手しやすい安定した投資方法だともいわれています。

不動産投資のメリット・デメリットについては別の記事で詳しくご紹介しています。併せてご一読ください。
>『初心者必見|不動産投資で気を付けるべきポイント5選』

不動産投資信託とは

不動産投資信託は通称、REIT(=Real Estate Investment Trust)と呼ばれています。

不動産を中心に運用する金融商品で、法律に基づき「不動産投資法人」と呼ばれる会社のような形態がとられています。
その多くは金融商品取引所に上場しており通常の株式と同じように金融商品取引所で、いつでも売買が可能なことが特徴です。

一般的な投資信託の対象が株式や債券などの有価証券であるのに対し、不動産投資信託は不動産を投資対象としています。

また、一般的な不動産投資は物件を購入して不動産投資を行うことがほとんどですが、不動産投資信託を行うと間接的に不動産のオーナーになることが可能です。

不動産投資信託は投資家から集めた資金で投資を行い、そこで得られた賃貸収入や売却益などの利益が分配される仕組みになっています。

商業施設やオフィスビル、ホテルや物流施設など、個人で投資するには難しい不動産にも小額から投資ができるのが魅力のひとつです。

不動産投資信託のメリット・デメリットについては別の記事で詳しくご紹介しています。併せてご一読ください。
>『不動産投資の物件はどこで買う?注目のREIT(リート)とは?』

不動産投資と不動産投資信託の違い

不動産投資・不動産投資投信は、投資先は同じ不動産になりますが内容には違いがあることを知っていただけたかと思います。

ここでは特に顕著な違いについて5項目で紹介していきます。

【不動産投資と不動産投資信託の違い】
1.
所有が不動産か証券か
2.
投資不動産が異なる
3.自己資金の金額が異なる

4.不動産投資ローン

5.
流動性

不動産投資と不動産投資信託の違い1.所有が不動産か証券か

不動産投資は不動産そのものを購入し、自ら運用する形の投資です。
一方、不動産投資信託は、株式のように投資証券を購入し、その投資金でプロが運用した不動産の収益を分配金と
して受け取るという形の投資です。

不動産投資は入居者の毎月の家賃収入が主な収入であり、不動産投資信託は年に1〜2回の配当金が主な収入です。不動産投資信託のほうが収入を得る回数が少ないため、不動産投資より長期的な目線で運用する必要があります。

一方、不動産投資は不動産を所有し、毎月の家賃収入がありますが、不動産を運用するためのラン ニングコストが発生するため、経営者目線を常に持つ必要があります。

不動産投資と不動産投資信託の違い2.投資不動産が異なる

不動産投資で投資できる不動産は、マンションやアパート、戸建などの居住用物件が一般的です。一方、不動産投資信託ではホテル、物流倉庫、テナント物件、オフィスビル、マンション、ヘルスケア施設など、多様な不動産を対象にしています。

ホテルや物流施設は高額であるうえ、ニーズ予測や資金調達が個人で行うには難しいためです。

不動産投資信託は複数の投資者の資金を元に、プロの目利きによって不動産を取得するため、個人では難しい不動産に投資ができる点は大きな特徴と言えます。

不動産投資と不動産投資信託の違い3.自己資金の金額が異なる

不動産投資の場合、実際に不動産を購入する必要があり、自己資金は物件価格の2割といわれています。

購入する不動産にもよりますが、基本的には数百万円以上の資金を用意しなければなりません。そのため、資金準備に時間を要することも考えられます。

一方、不動産投資信託は1口数万円から10万円で始められます。少額で早く投資を開始できることはメリットにもなりますが、投資金額に比例して得られる利益も少なくなる点に注意しておきましょう。

不動産投資と不動産投資信託の違い4.不動産投資ローン

不動産投資と不動産投資信託の大きな違いとして不動産投資ローンの有無があります。不動産投資信託に関しては現金購入が基本です。一方、不動産投資はローンの審査に条件はありますが、融資を受けられます。

融資を受けることができると、自己資金と借入額を組み合わせてより大きな収益を得ることができます。それを「レバレッジ効果」といいます。不動産投資はレバレッジ効果を発揮しやすい点が特徴です。

レバレッジ効果を活用することで得られるメリットもあります。詳細については下記の記事で詳しく紹介しています。併せてぜひご一読ください。
>『レバレッジ効果を活かした不動産投資~知っておくべきメリット・デメリット~』

不動産投資と不動産投資信託の違い5.流動性

不動産投資では不動産が現物としてあり金額も高額であるため、売却する際も時間がかかる場合があります。そのため流動性が低いことが特徴のひとつとして挙げられます。

一方、不動産投資信託は株式と同じように証券会社ですぐに売買することが可能です。そのため流動性が高いといえます。

不動産投資・不動産投資信託 それぞれ向いている人とは?

不動産投資と不動産投資信託の違いについてご紹介しました。

違いを踏まえた上でそれぞれの方法に向いている人はどんな人でしょうか?その点についてご紹介します。

不動産投資に向いている人

・現物資産が欲しい人
レバレッジ効果を活用して資産を増やしたい人
不動産選定や賃貸経営に関わりたい人
担保価値を活用して徐々に投資対象物を広げたい人

不動産投資は、現物資産を得ることができるため、現物資産ならではのメリットを享受できます。

また、不動産投資ローンが利用できるため、自己資金よりも数倍の価格の不動産も購入し、それを活用してさらに次の投資につなげていくこともできます。
さらに、不動産や管理会社の選定、修繕計画や賃貸経営など、運用全てにオーナーとして直接関わることができます。

空室になりにくい立地や物件の設備などを自分で確認して投資できるなど、自分でリスクを事前にコントロールできます。そういったことにやりがいを感じられる人は不動産投資に向いていると言えるでしょう。

また、現物不動産は担保能力が高いことが特徴です。ローンを完済すればそれを担保にして、大きな資金を用意することなく次の不動産投資がしやすくなります。

不動産投資の基本は、物件を長期保有して長い目で収益を上げることです。忙しいために時間を割くのが難しいという人には、不動産の管理を管理会社に依頼することも選択肢に入れましょう。

管理会社を活用することでサラリーマンの傍ら不動産投資を行っている人も増えている傾向もあります。

なお、サラリーマンが不動産投資に向いている理由を下記の記事でご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
>『不動産投資は副業にあたる?サラリーマンにこそ不動産投資をお勧めしたい4つの理由』

不動産投資信託に向いている人

・投資のリスクや、手間と時間をかけずに安定した収益を得たい人
・少額から投資を始めたい人
投資金額以外の余分な資金は使いたくない人
いざというときの資金対策のために早い現金化が必要な人

不動産投資信託では、投資法人が同時に複数の不動産に投資するため、空室率や家賃下落が投資家の収益にダイレクトに影響しにくい構造です。そのため、リスクが少なく手間なく運用できることが特徴です。

また、不動産投資信託は不動産投資に比べると、少額の資金からはじめることが可能です。しかも、現物資産に投資しないため不動産の維持費や税金などもかかりません。そのほかに、賃貸人の募集や物件の維持管理のための時間や手間がかからないという特徴があります。

これらの理由から、「まずは少額投資から」と思っている人や維持費のようなランニングコスト発生は避けたい、あるいはリスクをなるべく分散させたいと思っている人は不動産投資信託に向いているといえます。

また、不動産投資信託は証券市場で取引されており流動性も高いため、いざというときにすぐに現金化したい人にも向いています。

まとめ:不動産投資と不動産投資信託の違いは?

今回の記事では、不動産投資と不動産投資信託の違いについてご紹介しました。

・不動産投資と不動産投資信託とは
不動産投資と不動産投資信託の違いは?
不動産投資に向いている人、不動産投資信託に向いている人

不動産投資と不動産投資信託は仕組みが異なり、メリット・デメリットもそれぞれ異なります。この2点を比較した上で自分にあった投資方法を考えることが大切です。

不動産投資はその他にも種類があります。初心者向けに下記の記事に詳しくまとめています。併せてご一読ください。
>『不動産投資の初心者に必要な5つのノウハウ│始め方は?いくら必要?成功のコツは?』

不動産投資信託のメリット・デメリットについては別の記事で詳しくご紹介しています。併せてご一読ください。
>『不動産投資の物件はどこで買う?注目のREIT(リート)とは?』

なお、LIV PLUSでは不動産投資に関するコラムを随時アップしています。不動産投資を検討する際にご参考いただけますと幸いです。

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