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サラリーマン大家は個人事業主?インボイスや始め方などと共に解説!

2023/11/16
2024/05/02
不動産投資コラム

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  • サラリーマン大家とは?
  • サラリーマン大家は個人事業主?
  • サラリーマン大家はインボイス登録が必要?
  • サラリーマン大家のメリット・デメリット
  • サラリーマン大家は節税になるって本当?
  • サラリーマン大家が確定申告で計上できる経費・できない経費
  • サラリーマン大家の始め方
  • まとめ

政府が働き方改革を進めていることもあり、副業を行っている人やこれから取り組もうとしている人も多いのではないでしょうか?

最近は以前よりも副業を認めている会社が増えてきて、サラリーマンの傍ら副業に不動産投資を行う「サラリーマン大家」が注目を集めているのです。

このコラムでは、サラリーマン大家のメリット・デメリット、サラリーマン大家は個人事業主なのか?、始め方などを解説していきます。

サラリーマン大家を目指している人にはピッタリな内容になっていますので、是非ご覧ください。

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サラリーマン大家とは?

サラリーマン大家とは?

最近よく聞く「サラリーマン大家」という言葉ですが、その名の通り、どこかの企業に勤めながら不動産投資に取り組んでいるサラリーマンのことです。

サラリーマン大家は、勤務先から給与を得てその給与を活用して不動産を購入し、長期的に家賃収入を得たり、不動産(所有物件)価値の上昇を見計らって売却し売却益を得ることを目的としています。

近年は、「給与」という安定した収入源を持ちながら、将来の資産経営・年金対策・貯蓄の一環として不動産投資に取り組む人が増えているのです。

“サラリーマンだから”と言って他の不動産投資家と特に大きな違いはなく、区分所有・一棟所有、新築・中古など制限される点もありません。

サラリーマン大家は所得金額300万円~500万円の割合が最多

所得階級別申告納税者数_割合が多い所得金額

上記は国税局が発表した令和3年の調査結果の「不動産所得者」を抜粋したデータですが、サラリーマン大家になっている人で割合が1番多いのは所得金額が300~500万円の人たちで、続いて500~1,000万円の人たちです。

「給与が高い人しかできないのでは?」と思っている人も多いかもしれませんが、国税庁が公表している「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると日本の平均年収は443万円とされているため、それと照らし合わせても一般的なサラリーマンが取り組んでいるということがわかるのです。

なお、不動産経営という大きい括りになるため、一棟所有・区分所有、テナントビル、土地など全てが含まれています。

ちなみに、不動産投資において経費率は20%前後とされています。
裏を返せば、家賃収入は80%と想定できるので、最低でも家賃収入が625万円以上でないと手取り500万円は厳しいということがわかりますね。

そのため、サラリーマン大家を経て専門大家になりたいと考えている人は、“最低625万円の家賃収入が必要”という点を頭に入れておきましょう。

サラリーマン大家は個人事業主?

「サラリーマン大家は個人事業主になる?」と思っている人も多いかもしませんが、正直なところ微妙な位置づけです。

それは、個人事業主でもあると言える一方、給与所得があるからです。

そもそも、個人事業主とは“個人で事業を営む人”を指します。
サラリーマンは会社に属し、個人事業主は会社に属さず自ら事業を営んでいますが、「個人事業主」として税務署に届け出することで個人事業主になれます。

「個人事業主」=開業・独立するというイメージを持たれる人も多いかもしれませんが、決してそんなことはありません。
会社に勤務しながらも、個人事業主としてサラリーマン大家をされている人も多くいます。

所有戸数が10戸以上の場合は“事業規模”になる

不動産経営の場合、所有戸数が10戸以上の場合は“事業規模”としてみなされてしまうため開業が必要です(所有戸数が10戸未満でも開業可能)。

仮に、個人事業主と開業をしなくても罰則を受けることはありませんが、開業することによって様々なメリットを受けられるため検討すると良いでしょう。

サラリーマン大家はインボイス登録が必要?

2023年10月から導入された「インボイス制度」ですが、サラリーマン大家はインボイス登録が必要なのでしょうか?

結論から言うと必要ありません。
義務ではないため、登録をしなくてもペナルティを受けません。

そもそも、インボイス制度とは一定の項目が記載された「適格請求書(インボイス)」に基づき、消費税の仕入税額控除額を算出し証拠書類を保存する制度です。
インボイスを発行するためには適正請求書発行事業者になる必要があり、消費税の課税事業者でないと登録事業者になれません。

また、2年前の課税売上が1,000万円以下の人を指す「免税事業者」はインボイスの発行ができません。
ただし、免税事業者であっても消費税の課税事業者になることを選び適正請求書発行事業者の登録を受ければインボイスの発行が可能になります。

なお、インボイス登録を検討する必要があるのは、主に店舗/事務所などのビルを賃貸している大家さんや、事業用として駐車場を貸し出している場合です。

サラリーマン大家のメリット・デメリット

サラリーマン大家のメリット・デメリット

サラリーマン大家になる上でメリットとデメリットがあります。

メリットを重視しすぎるあまり、デメリットを見落としていたなんてことにもなりかねませんので、メリット・デメリットどちらも把握しておきましょう。

サラリーマン大家のメリット5つ

サラリーマン大家のメリットはこちらです。

1.資産性収入を得られる
2.融資を受けやすい
3.生命保険代わりになる
4.損益通算で節税に繋がる場合がある

5.物件管理は委託できる

メリット1.資産性収入を得られる

サラリーマン大家の最大のメリットと言えるのが資産性収入を得られるという点です。

「給与」は働くことで得られる勤労性の収入です。
働ける時間や体力には限度があるため、ケガ・病気・老化などで働けなくなる可能性は否めません。

しかし、不動産投資は資産(所有物件)を運用することで得られる資産性の収入になります。
勤労性収入である給与と同じくらいか給与以上の資産性収入を得ることが可能で、勤労性収入のリスクをカバーすると同時に給与以外の収入源を確保できるのです。

メリット2.融資を受けやすい

メリットの2つ目は、不動産投資ローンを組む際の融資を受けやすいという点です。

不動産投資を行う際は一般的に不動産投資ローンを組みますが、金融機関の審査は、所有予定の物件の収益性・資産性、購入する人の属性が審査対象になります。

返済原資は給与と家賃収入が併せて評価されるため、一定額以上の給与があるサラリーマンは「収入が安定している」と判断され融資を受けやすいのです。

メリット3.生命保険代わりになる

メリット3つ目は生命保険代わりになるという点です。

不動産投資ローンを組む際、「団体信用生命保険」に加入することができます。
団体信用生命保険とは、被保険者(契約者)が死亡したり高度の障害に患ったりした時に、保険会社がローンの残債を返済してくれる制度です。

この制度によって、ご家族にはローン返済が不要で不労所得を得られる物件を残すことができるため、生命保険代わりとして不動産投資に取り組む人も多くいます。

メリット4.損益通算で節税に繋がる場合がある

サラリーマン大家の場合、給与所得と不動産所得の損益通算(相殺)によって節税に繋がるケースがあります

不動産投資による家賃収入は、不動産投資の確定申告を行いその収入にかかる所得税と住民税の納付が必要です。
不動産所得は「不動産収入-必要経費」で算出され、経費には管理費・修繕費などが含まれます。

よって、必要経費が膨らみ不動産所得がマイナスになってしまうと、給与所得との損益通算によって、給与所得に課せられる所得税が減額になる場合があります。

メリット5.物件管理は委託できる

物件管理は管理会社に委託できるため、サラリーマン大家になったとしても本業に支障をきたしません。

サラリーマン大家になりたくても、入居者の募集、物件管理、クレーム対応、修繕などが面倒で一歩を踏み出せない人もいると思います。

しかし、それらの業務は管理会社に任せられるため、本業が忙しくても手間をかけずに取り組めるのです。

サラリーマン大家のデメリット

サラリーマン大家にはメリットだけでなくデメリットもあります。

・様々なリスクが伴う

デメリット.様々なリスクが伴う

サラリーマン大家になるにあたり、様々なリスクを伴うことを頭に入れておくことが重要です。

主なリスクとして、「空室リスク」「家賃下落リスク」「災害リスク」などが挙げられます。

必ずしも入居者がいるとも限らないため数ヶ月間空室になってしまう可能性があったり、築年数が経過することで不動産価格が下がり家賃を下げて入居者を確保する必要もあります。
また、日本は台風や地震といった自然災害も多いため、そのリスクも頭に入れておかないといけません。

それらのリスクに対して想定や対策が不十分だと、予想していた以上に費用が発生してしまい資金繰りに苦労することにもなりかねませんので、しっかりと把握しておきましょう。

【一緒に読みたい記事】
>不動産投資を始める前に|知っておくべき7つのリスクと対策
>ワンルームマンション投資で失敗しない方法!デメリット・リスクから学ぶ成功への鍵

サラリーマン大家は節税になる?

サラリーマン大家は節税になる?

「サラリーマン大家は節税になる」と聞いたことがある人もいるかもしれませんが、それは本当です。

給与所得がある人はサラリーマン大家になる(不動産投資を行う)ことで、所得税や住民税を節税できるケースがあります
ただし、全てのケースで節税になるわけではないので注意が必要です。

不動産所得が赤字になると節税になる理由

サラリーマン大家になって所有物件を賃貸に出し、家賃収入を得ると「不動産所得」として所得税や住民税の課税対象になります。

不動産所得は「家賃収入-必要経費(管理費など)」で算出されますが、物件購入当初は経費などが膨らみ赤字になるケースも…

しかし、不動産所得は給与所得を始めとした他の所得と“損益通算(相殺)”できるため、不動産所得が赤字になることで給与所得に課せられる所得税や住民税を減額できるのです。

どんな人がサラリーマン大家で節税できる?

前述したように、全てのケースで節税効果が見込めるわけではなく、サラリーマン大家でも節税効果が高い・低いがあります。

節税効果が高いサラリーマン

節税効果が高いのは課税所得額が900万円以上の場合です。

900万円以上では所得税率が33%以上になり、不動産譲渡の際の所得税率との差が大きくなるため、サラリーマン大家になることで節税効果が高くなります。

節税効果が低いサラリーマン

反対に、節税効果が低いのは課税所得額が900万円未満の場合です。

900万円未満では所得税率が23%以下で、不動産譲渡の際の所得税率との差は小さくなります。そのため、あまり節税効果は期待できないのが正直なところです。

ただし、節税効果は何十年も継続するわけではなく、基本的には2~3年が目安と言えます。
しかも、節税するには“不動産所得を赤字で計上する必要がある”ため、節税目的に赤字を作るのはリスク大です。

そのため、くれぐれも節税目的のためにサラリーマン大家になるのはおすすめしません。

サラリーマン大家が確定申告で計上できる経費・できない経費

サラリーマン大家が確定申告で計上できる経費・できない経費

メリットのところでもお伝えしましたが、不動産所得は給与所得との損益通算が可能です。

不動産所得で管理費や修繕費などが膨らみ赤字になってしまった場合は、確定申告で計上することで給与所得に課せられる税金を減額できます。

ただし、全ての経費が計上できるわけではなく、経費によってはできないものもありますので確認しておきましょう。

経費として“計上できる”費用

サラリーマン大家になる際、確定申告で計上できる主な経費はこちらです。

■固定資産税/都市計画税などの税金
「固定資産税」は毎年1月1日時点の土地・家屋の所有者に納める税金で、「都市計画税」は都市計画法によって定められている市街化区域に固定資産がある場合に納める税金です。

■損害保険料
火災保険や地震保険などの保険料も経費として計上できます。複数年で契約している場合は1年分だけが経費になります。

■管理費/賃貸管理委託料
物件の管理会社に支払う管理費や、物件管理や集金代行など物件や入居者の管理を委託している場合の委託料も、経費として計上可能です。

■修繕費/修繕積立金
入居者が退去した後のクリーニングやリフォームの費用も計上でき、リノベーションなどを行って基本的支出となった場合は減価償却費として計上可能です。
また、大規模改修のための修繕積立金も経費として計上できます。

■ローンの金利
物件購入時に組んだ不動産投資ローンの金利も計上可能です。

上記以外にも、物件を見に行く際にかかった旅費・交通費、マンション経営に関して税理士や司法書士などに依頼した際の費用も計上できます。

経費として“計上できない”費用

サラリーマン大家になることで確定申告の際に様々な経費が計上できますが、中には計上できない費用もあるので注意しましょう。

■所得税/住民税
不動産の所有をしていなくても支払う必要がある、所得税や住民税は経費として計上できまん。
また、当然ですが、不動産投資に無関係な経費も計上不可です。

■資格取得費用
「不動産投資のために役立つから!」と取得した、宅建士や賃貸不動産経営管理士など国家試験の受験料も経費として計上できませんので注意しましょう。

【一緒に読みたい記事】
>不動産投資で節税|経費として計上できる費用とできない費用

サラリーマン大家の始め方

サラリーマン大家になりたくても「始め方がわからない…」という人も多いかもしれませんので、サラリーマン大家の始め方について見ていきましょう。

【サラリーマン大家への5STEP】
1.不動産投資についての勉強
2.目的(ゴール)の設定
3.購入する物件探し
4.ローンの審査/物件の購入
5.サラリーマン大家の仲間入り

▶STEP1.不動産投資についての勉強

不動産投資を行う上で、税金や法律などの勉強もある程度は必要ですが、“何を”“どう”勉強して良いか分からないですよね?

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▶STEP2.目的(ゴール)の設定

サラリーマン大家になったものの、目的(ゴール)が明確になっていないとどこを目指して良いのか迷ってしまいます。

実際に、投資初心者の人ほど「副収入を得たい」と目的が漠然としていることが多かったりしますので、「毎月●万円の収入は得たい」「65歳までに老後2,000万円問題をクリアしておきたい」といった目的を設定するようにしましょう。

▶STEP3.購入する物件探し

目的(ゴール)が明確になったら次は物件探しですが、重要なのは“長期的に需要が見込める物件を選ぶこと”です。

「サラリーマン大家になること」=「不動産を経営すること」なので、自分が好む物件ではなく“住んでもらう人に好まれる物件”を探すことが重要になってきます。

▶STEP4.ローンの審査/物件の購入

購入する物件が決まったら不動産投資ローンを組むための審査を受けます。

とは言っても、自分で行うにはわからないことだらけだと思いますので、不動産の販売会社と一緒に進めていくようにしましょう。

審査が通過したら物件購入が可能になり、手続きを諸々行います。

▶STEP5.サラリーマン大家の仲間入り

手続きなどが完了したら運用開始となり、晴れてサラリーマン大家の仲間入りです。

入居者募集・集金代行・クレーム対応などは管理会社に委託できますが、分からない点などがあれば管理会社に確認しながら進めていくと良いでしょう。

まとめ

今回は、今注目を集めている「サラリーマン大家」について解説してきました。

当コラムによって、サラリーマン大家になることのメリット・デメリット、個人事業主の届け出やインボイス登録の有無、始め方など、様々なことがおわかりいただけたのではないでしょうか?

お読みいただいたことで、「サラリーマン大家になりたい!」という気持ちが強くなった人は、ぜひ当社にご相談ください。

おすすめの物件、購入までの流れ、購入後や運用開始後と、全てをサポートさせていただきますので、ご安心ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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