不動産投資に使うお金を確保するために、多くの方が不動産投資ローンを活用します。
これと並行して自宅購入で住宅ローンも一緒に組みたいと考えている場合、「2種類のローンを両立して利用できるの？」という点が気になるでしょう。
このコラムでは、不動産投資ローンと住宅ローンの両立について詳しく解説しています。2種類のローンの違いや両立する順番も紹介しているので、不動産投資をスタートする参考にしてみてください。
結論：不動産投資ローン・住宅ローンは両立できるが注意が必要
結論として、不動産投資ローンと住宅ローンは両立できます。ただし、両立する際には次のポイントに注意してください。
・2種類のローンの特徴が異なる
・住宅ローンの返済が相当の負担になる
・毎月の返済額が多く負債が残りやすい
1つのローンを組むだけなら返済計画を立てやすいですが、2つまとめて利用すると返済計画が複雑化します。
それぞれ、ローンの返済に影響を及ぼす恐れがあるので、両立する際には「滞りなく返済できるのか」を意識して利用しましょう。
また、不動産投資ローンと住宅ローンの異なるポイントを次項で詳しく解説しています。どのような影響が出てしまうのか、事前に確認してみてください。
影響あり！不動産投資ローンと住宅ローンの違い5つ
不動産投資ローンと住宅ローンには、以下に示す5つの項目に違いがあります。
1．融資対象
2．審査内容
3．金利
4．限度額
5．返済期間
それぞれの特徴を解説していくので、事前知識としてチェックしてみてください。
また、不動産投資ローンと住宅ローンについて詳しく学びたい方は、以下の記事がおすすめです。不動産投資でおすすめの動き方についても学べますので併せてご一読ください。
＞『不動産投資ローンと住宅ローンの違いは？｜併用する際のポイント』
違い1．融資対象
購入する不動産の種類が「賃貸事業用」なのか「居住用」なのかによって、組めるローンが異なります。
・不動産投資ローン：賃貸事業用
・住宅ローン：居住用
不動産投資ローンは、賃貸事業用のみで利用できるローンです。一方で、住宅ローンは居住用から賃貸事業用に切り替えもできます。
しかし、ローン残債をすべて返済するように請求が来る場合もあるので、切り替えには注意が必要です。
違い2．審査内容
ローンを組む際、事前に審査を受ける必要があります。
このとき、不動産投資ローンと住宅ローンでは、審査内容が次のように相違するのが一般的です。
・不動産投資ローン：給与収入・勤続年数・返済実績・購入する不動産の収益性
・住宅ローン：給与収入・勤続年数・返済実績
不動産投資ローンは、不動産の収益性が見込めなければ利用できません。
2つのローンを利用したいと考えても、収益性が不十分だと融資を受けられない場合があるので注意してください。
違い3．金利
不動産投資ローンと住宅ローンでは金利が異なります。
住宅ローンの場合は比較的低金利で利用できますが、一方で不動産投資ローンは金利が変動しやすいのが特徴です。
金利のことを理解したうえで両立を検討していかなければ、返済を滞らせてしまうリスクがあるので、注意が必要です。
違い4．限度額
不動産投資ローンと住宅ローンは、融資してもらえる限度額も異なります。
住宅ローンだと「年収の何倍まで」という基準があります。一方、不動産投資ローンには上限がないため、高額な融資を受けられるのが特徴です。
もし両立したいのなら、自身の収入をベースに融資額を検討してください。2つのローンを組むと、毎月の返済額も増えてしまうため、返済計画は必須といえます。
違い5．返済期間
不動産投資ローンと住宅ローンは、返済期間においても違いがあります。
不動産投資ローンは不動産の耐用年数をベースに返済期間が決まるため、投資する物件の築年数によって期間が変化する、と覚えておきましょう。
一方で、住宅ローンは融資を受ける方の年齢によって返済期間が異なります。
2つのローンには期間のズレがあるため、両立する際には長期的な支払い計画を立てておくのがおすすめです。
不動産投資ローンと住宅ローンを両立する順番
不動産投資ローンと住宅ローンを両立したいなら、次に示す2つの方法で動くのがおすすめです。
1．不動産投資ローンを優先すべき
2．賃貸併用住宅を検討する
各項目を詳しく解説します。
なお、投資用物件の選び方を知りたい方は以下の記事がおすすめです。不動産投資で成功するためのノウハウを学べますのでご覧ください。
＞『不動産投資用の物件の選び方│種類と目的別の選び方まとめ』
1．不動産投資ローンを優先すべき
ローンを組む際には、先に不動産投資ローンを組むことをおすすめします。
その理由は、住宅ローンの融資額はまるごと負債として審査されてしまう一方で、不動産投資ローンは一部だけを負債として審査してもらえるからです。
不動産投資ローンには家賃収入という収益があるので、ローンを組む順番は「不動産投資ローン→住宅ローン」と動く方が、審査に通りやすくなります。
2．賃貸併用住宅を検討する
両立を検討しているなら、居住用と賃貸事業用を兼ねた「賃貸併用住宅」がおすすめです。
2種類のローンをまとめて組みやすいほか、以下の項目を住宅ローンの返済に充てられます。
・購入時にかかった費用
・家賃収入
需要のある物件と住みたい物件が同じなら、ぜひ賃貸併用住宅を検討してみてください。
まとめ：不動産投資ローン・住宅ローンの違いを理解したうえで両立を検討しよう
不動産投資ローンと住宅ローンを両立したいなら、事前にそれぞれの違いを理解しておくことが大切です。
返済期間や返済額などさまざまなポイントで異なるため、返済を滞らせてしまわないためにも、事前に計画を立てたうえでローンを申し込んでみてください。
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