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住宅景況感調査、2026年7〜9月は受注戸数減も金額は13期連続プラス 単価上昇が全体を下支え

2026/09/15
不動産市場

住宅生産団体連合会(住団連)が公表した2026年度第2回住宅景況感調査において、2026年7〜9月の見通しは総受注戸数が減少傾向を示す一方、総受注金額は13期連続のプラス見通しを維持している実態が明らかになりました。住宅市場においては、金利の上昇局面や各種の情勢不安を背景として、実需層を中心に実際の契約戸数を慎重に見極める動きが広がり、受注戸数全体には下押し圧力が生じています。しかしその一方で、物価高に伴う資材費の上昇や、事業者が推進する高付加価値提案に伴う販売単価の引き上げが寄与し、全体の受注規模を示す金額ベースでは底堅さを保つという構図が鮮明になっています。本稿では、住宅市場で顕在化している「販売戸数減・販売単価上昇」という二極化の背景やその要因、不動産実務や資産形成の観点から確認すべきポイントについて詳しく整理して解説します。

ニュースの概要と背景

住宅生産団体連合会が取りまとめた2026年度第2回住宅景況感調査によると、2026年7〜9月期の受注見通しにおいて、総受注戸数の指標はマイナス20ポイントと落ち込む結果となりました。その一方で、総受注金額の指標についてはプラス10ポイントを示しており、金額ベースにおいては13期連続でプラス見通しを維持するという対照的な結果が示されています。

総受注戸数がマイナス見通しとなった主な背景としては、住宅ローン金利の上昇傾向や、先行きの不透明感をもたらす社会・経済的な情勢不安が指摘されています。住まいを実際に取得しようと検討している実需層において、金利負担の増加懸念や将来不安から購入や契約に対して慎重な姿勢を強める動きがみられ、結果として市場全体の契約戸数を押し下げる大きな要因として作用しています。

これに対し、契約戸数が減少傾向にありながらも総受注金額が13期連続という長期にわたってプラスを維持できている要因には、物価高に伴う各種建築資材費の上昇と、住宅事業者側による高付加価値提案の浸透が挙げられます。建築にかかる資材コストの増加分が販売価格へ反映されていることに加え、性能や仕様を高めた高付加価値な提案によって1戸あたりの販売単価が引き上げられており、この単価の上昇分が受注戸数の落ち込みを十分に補う形となっています。このように、住宅実需市場においては「受注戸数の伸び悩み」と「販売単価の上昇による総額の維持」という、明確な二極化構造が定着しつつあります。

不動産市場・投資家への影響

今回の景況感調査で示された実需向け住宅市場の動向は、住宅の取得を計画している消費者のみならず、不動産市場全般の動向を注視する実務家や投資用不動産の価格戦略を考える層にとっても極めて重要な示唆を与えています。住宅ローン金利の上昇や物価高といった市場環境の変化は、実需層の購買行動や意思決定スピードを鈍らせ、市場における取引件数のペースを抑制する要因になり得ます。しかし、そうした環境下にあっても、資材高や高付加価値化を背景とした販売単価の上昇圧力が持続しているため、物件価格や建築費の水準そのものは容易に下がらず、むしろ高水準を維持する傾向が続いています。

販売戸数が減少しながらも販売単価の上昇が続く市場環境においては、供給側がどのような価格設定を行い、どのような付加価値を提示して単価上昇の妥当性を打ち出せるかが、事業の成否を分ける要因となります。資材費上昇の影響を適切に価格へ反映しつつ、高付加価値な提案によって単価を高める戦略が定着している現状は、今後の住宅・不動産の供給価格動向を予測する上でも継続して注視すべき重要な着眼点です。

不動産投資や資産運用の観点からは、単に市場全体の総受注金額の推移を見るだけでなく、取引件数と販売単価という2つの要素を切り分けてその増減を点検することが欠かせません。金利上昇が実需層の需要に与える実質的な影響や、建築関連コストの上昇が新築および中古物件の価格形成へどのように波及していくのかについて、今後の各指標や市場の変化を冷静に見極めていく姿勢が求められます。

この記事のポイント

  • 住団連の2026年度第2回住宅景況感調査で、2026年7〜9月の総受注金額見通しはプラス10ポイントとなり13期連続のプラスを記録
  • 一方で同期間の総受注戸数見通しはマイナス20ポイントとなり、契約件数には下押し圧力が生じている
  • 受注戸数減少の要因として住宅ローン金利の上昇や情勢不安が指摘される
  • 物価高による資材費上昇や高付加価値提案に伴う販売単価の引き上げが総受注金額を下支えしている
  • 実需向け住宅市場における「販売戸数減・販売単価上昇」の二極化傾向について今後の動向が注視される

出典:住団連の景況感調査(26年度第2回)=受注戸数減の見通し、金額は13期連続プラス | 住宅産業新聞

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