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最新のリーテック市場 OYO編【概要1】

2020/01/27
2023/03/13
不動産投資コラム

今回からはソフトバンクビジョンファンドが出資するインドのメガベンチャーOYO社について連載をスタートします。

OYO社はシリコンバレーのボスと言われるピーターティール主催のアクセレータープログラム出身でインド人のリテシュアガルワル氏が創業した会社です。

創業時はまだ20歳前後だったのですが、たった数年でインドで第一位のホテルチェーンになりました。今は中国や日本にも進出し、圧倒的スピードで世界有数のホテル会社となりました。

※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。
不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。

OYO世界大手のホテルセラーと手を組む

ホテル・不動産ユニコーンの OYO Hotels & Homesと世界大手ホテルセラーのHotelbeds(ホテルベッズ)は、戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。

Hotelbedsは、スペインに本社を置く世界大手のホテルセラーで、全世界6万社を超える旅行会社が利用する旅行会社専用のブッキングエンジン「bedsonline」などを展開しています。

この提携によりOYO Hotels&Homesは、ホールセールチャンネルの「Hotelbeds」と、旅行会社専用のブッキングエンジンの「Bedsonline」の両方を経由して、ホテル客室の販売を行うことが可能。

Hotelbeds グローバルチェーン責任者によると、「今回の提携で、旅行会社やツアーオペレーターなど当社のプラットフォームを利用する6万社以上の顧客がOYOを利用可能となります。現在は515,000室の客室を提供しているが、年末までには最大100万室まで増える見込みだ」とのこと。

OYO Hotels & Homesのチーフストラテジーオフィサーは、「HotelbedsのB2B向けホテル販売チャネルは、新しい顧客セグメントや地域へのアプローチを可能にする」と述べたそうです。

インドや中国などを中心に1万 8,000 以上のホテルネットワークを擁するOYOは、ソフトバンクグループ、Sequoia India、Lightspeed India、Hero Enterprise、China Lodging Group を含む主要な投資家からのバックアップを受けています。

今回、Hotelbedsとの戦略的提携は、OYOにとって増加を続ける同グループのホテルに対する送客を一層強化するものであり、OYO 成長をさらに加速させるものとなりそうです。

OYOいよいよ日本に進出

リテシュ・アガルワル最高経営責任者(CEO)は、東京都内で会見し、日本で短期型の賃貸住宅サービスを開始すると発表しました。

スマートフォンだけで物件探しから予約・契約、支払いが完了できると言います。OYOとYahooの合弁会社が「オヨライフ」ブランドで、東京都内の約1,000室で開始するそうです。

敷金・礼金・仲介手数料は無料で、全ての部屋に基本的な家具や家電、Wi-Fiが備えられています。マンションタイプの家賃は月10万円~、一軒家タイプは30万円~。1ヶ月以上滞在すれば、いつでもスマホを使って解約が可能。提携企業を通じて家事代行やカーシェアリングなどのサブスクリプション(定額制)サービスも提供するとのことです。

物件を順次増やすほか、東京だけでなく、全国的ににサービスを広げていきます。リテシュ氏は「オヨライフは日本でスタートし、今後は世界各国でも展開する。また、将来的には日本でホテル事業にも取り組みたい」と語ったとのことです。

>『最新のリーテック市場 OYO編【概要2】』
>『最新のリーテック市場 OYO編【取り組み1】』
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>『最新のリーテック市場 OYO編【取り組み3】』

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