三井不動産、熊谷組、ゲットワークスの3社は、兵庫県神戸市にある既存トンネルを活用した国内初の商用「地中型データセンター」の開発に着手すると発表しました。
今回活用されるのは、かつて土砂運搬用ベルトコンベアが通っていた地下空間です。使われなくなった遊休インフラを再利用し、生成AIの急速な普及に伴って高まるサーバー需要へ対応する試みとして関心を集めています。
この記事のポイント
- 三井不動産など3社が神戸市のベルトコンベア跡トンネルを活用した地中型データセンター開発に着手
- 国内初となる商用施設で、地下40メートル以深の冷涼性や耐震性、堅牢なセキュリティを活かす計画
- 生成AIの普及で急増する高発熱なGPUサーバーの冷却需要や用地確保の課題に対応する狙い
- 鉱山跡や遊休トンネルを再生する新たな不動産開発モデルとして、全国展開も検討されている
ニュースの概要と背景
発表によると、開発拠点となるのは神戸市内のベルトコンベア跡トンネルで、地下約40メートル以深に位置しています。地下空間ならではの冷涼な環境や高い耐震性、強固な防犯体制(堅牢なセキュリティ)といった特性を備えている点が大きな特徴です。
近年は生成AIの活用拡大に伴い、膨大な熱を発する高性能な画像処理半導体(GPU)を搭載したサーバーの設置需要が急増しています。しかし地上での開発では、広大な敷地や大容量の電力を確保することの難しさに加え、建設資材の高騰といった課題が顕在化していました。
こうした背景から、3社は地下深くの特性を活かすことで、発熱への冷却効率を高めつつ安定した運用を目指す方針です。遊休化していたインフラを先端のデジタル施設へと生まれ変わらせる取り組みとして進められます。
不動産市場・投資家への影響
今回の取り組みは、全国にある既存の遊休インフラを新たな不動産アセット(資産)へと転換する先駆的な開発モデルとして、業界内で注目される可能性があります。地上用地の取得競争が厳しさを増す中で、地下空間の再評価につながる動きと言えます。
国内初となる商用化の動向次第では、全国の鉱山跡や使われなくなったトンネルなどを対象とした全国展開も検討されています。これまで活用の道が限られていた特殊な空間に新たな経済的価値を見出す契機になるかもしれません。
不動産開発や投資の観点からは、従来のオフィスや住宅とは異なる次世代デジタルインフラの供給手法として、今後の実証結果や展開計画を注視していく必要があります。





