不動産投資の管理方法の1つである「サブリース契約」。
サブリース契約には、不動産運用の手間がかからない、空室リスクに関係なく一定の賃料が得られる、などのメリットがあります。一方で、サブリースによるトラブルも多く存在し、場合によっては大きな損失に繋がるリスクもあります。
この記事では、サブリースのデメリットや、損失を出さないために確認しておきたい注意点について解説します。
サブリース契約についての知識が深まり、検討する際のヒントとなるはずですので、ぜひ最後までお読みください。
不動産投資でよく目にする「サブリース」とは?
「サブリース」とは、オーナーの所有する投資物件を不動産管理会社が一括で借り上げ、入居者に貸し出して賃料を得る管理形態です。
一般的には、10〜20%程度の手数料を差し引いた賃料をオーナーに支払う代わりに、不動産投資物件の管理や空室リスクに対する保証があります。
最近多い不動産投資トラブル?サブリースのデメリット
サブリースはメリットもある一方で、関連するトラブルも増えています。
ここでは、不動産会社の倒産による債務不履行についてご紹介します。
不動産管理会社の倒産による債務不履行
サブリース契約を交わした不動産管理会社が倒産するケースが発生した場合、本来であれば不動産会社が行うべき物件の管理業務や運営業務を全て不動産投資オーナーが行う必要があります。
業務内容をうまく引き継ぐことができなければ、様々な業務に支障をきたし、入居者に対して債務不履行が生じるリスクが生じます。
不動産投資におけるサブリースの注意点5つ
サブリースに関わるデメリットを踏まえた上で、契約を結ぶ前に知っておきたい注意点5つをご紹介します。
1.家賃保証の割合を確認する
2.家賃の見直し時期について把握する
3.免責期間の有無を確認する
4.契約解除時の詳細を確認する
5.修繕費用は誰が負担するのかを確認する
注意点1.家賃保証の割合を確認する
一般的なサブリース契約における家賃保証率の相場は80〜90%程度がほとんどですが、この家賃保証の割合は不動産管理会社や物件によって異なります。
家賃保証率が相場より低く提示されている場合、「なぜ相場より低いのか?」を契約前に不動産管理会社に必ず確認することをお勧めします。
注意点2.家賃の見直し時期について把握する
契約期間中に家賃が一度も変わらないというケースは、ほとんどありません。家賃相場や建物の状態に応じて変動すると思っておきましょう。
契約書には、入居状況の悪化や家賃の減額など、不測の事態に備えて、一定期間ごとに家賃の見直しができる旨の条文が記載されています。期間は会社によって異なるため、何年ごとに設定されているかあらかじめ確認しておきましょう。
注意点3.免責期間の有無を確認する
サブリースには、一般的に「免責期間」が設定されています。これは、契約後に不動産管理会社が家賃保証をしなくてもよい期間のことです。
一般的に1〜3カ月で設定されることが多いのですが、該当の期間中は家賃収入があったとしても、不動産管理会社からオーナーに対して家賃を支払いません。
また、再免責期間といって、退去者が出るたびに免責期間が設けられる場合もありますので、免責期間の設定については詳細を確認しましょう。
注意点4.契約解除時の詳細を確認する
サブリースの契約書には、契約解除についての条文も書かれています。不動産会社側に都合の良い条件になっている場合があり、よく確認しないとオーナー側に想定外の高額な違約金が発生するかもしれません。
たとえば、家賃や契約内容の見直しの際に互いの条件が折り合わない場合には不動産会社側が一方的に契約を解約できるケースや、解約の際に多額の違約金の支払い義務が発生するケースなどが考えられます。
契約解除した後の責任の所在については、契約書の中身を細かく確認するとともに、口頭でも不動産会社の担当者に確認することをおすすめします。
注意点5.修繕費用は誰が負担するのかを確認する
一般的には、簡易的な修繕は不動産管理会社が負担し、経年劣化分はオーナーが負担するパターンがほとんどです。そのため、修繕した結果、オーナーに対して高額な請求がされることがあります。
契約書では、どのような範囲の修繕を不動産管理会社が負担するのか確認しておきましょう。
まとめ:不動産投資でサブリース契約を活用するコツは
今回は、サブリース契約のデメリットや、サブリース契約を行う際の注意点を解説しました。
不動産投資オーナーにとって有効かつ便利な契約である一方、想定外の事態に見舞われるリスクがあるため注意が必要です。
サブリース契約を行う際は、事前に契約内容をきちんと確認し、信頼できる会社を探して上手に不動産活用することを心がけましょう。
信頼できる不動産管理会社の探し方、選ぶポイントについては以下の記事で詳しく紹介しています。併せてご一読ください。
>『良い不動産管理会社を選ぶためのポイント5つ』
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