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不動産投資を法人化すべき人はどんな人?|法人化のメリット・デメリットから紐解く

2022/05/12
不動産投資コラム

不動産投資について調べていて「法人化」という言葉を見かけたことはないでしょうか?

今回は法人化について詳しく知りたい方、悩んでいる方に向けて、以下のような疑問にお応えします。

「不動産投資の法人化とは何?」
「法人化はやったほうがよいのか?」

不動産投資の法人化の意味とメリット・デメリットについて、分かりやすくお伝えしますので、ぜひご覧ください。

 

不動産投資の法人化とは?

まず、「不動産投資の法人化」とは何でしょうか?

不動産投資の法人化とは、融資を行う金融機関と投資家(自分)の間に「資産管理会社」を設立することを指します。資産管理会社が倒産してしまうリスク(金融機関が投資家に融資したお金を返してもらえないリスク)に備え、法人の代表者が連帯保証に入りますが、投資家自身が法人の代表者となることがほとんどです。

不動産投資を個人で行う場合も法人化する場合も、基本的に自分が投資の主役になります。それにも関わらず、なぜ「不動産投資の法人化」という言葉が出てくるのでしょうか?その理由は法人化にメリットがあるためです。

 

不動産投資を法人化するメリット

ここでは、不動産投資を法人化するメリットを3点ご紹介いたします。

  • 節税効果がある
  • より多くのものを経費処理できる
  • 損失を長期にわたって繰り越しできる

 

節税効果がある

不動産投資の利益は、個人と法人とで納税する税金が異なります。

個人として不動産投資を行う場合は「所得税」となり、所得が高額になるほど高い税率が課せられます。

一方、法人の場合は「法人税」となります。利益が高額になると、個人として納税する所得税よりも法人として納税する法人税の税率が低くなるため、法人化することで納税額を抑えることができます。

 

より多くのものを経費処理できる

法人化する2つ目のメリットは、経費計上できる範囲が広くなることです。

例えば、家族を役員にして不動産経営の一部を任せることで、役員報酬・賞与を会社の経費とすることができます。 また、生命保険の保険料を全額経費として処理することもできます。

法人化を機に法人向けの保険に加入することで、節税をしながら「いざという時」の備えをすることも可能となります。

 

損失を長期にわたって繰り越しできる

不動産投資をはじめたあとに、空室の増加や多額の修繕費の発生によって、赤字になることは十分に考えられます。個人・法人どちらも上記の損失を翌年以降に繰り越せますが、個人は繰越期間が最大3年と短いため、大きな節税効果は得ることができません。

一方、法人は損失を長期にわたって繰り越すことができます。この点が法人化する3つ目のメリットです。長期間の繰り越しが認められるため、赤字を先々の節税に活用しやすくなります。

 

不動産投資を法人化するデメリット

次に不動産投資を法人化するデメリットを3点ご紹介します。

  • 負担する費用が増加する
  • 長期譲渡所得の優遇税制の利用はできない
  • 赤字でも税負担がある

 

負担する費用が増加する

個人の場合は、税務署などに開業届を提出するだけで終わりなので、法的な手続きは基本的に必要なく、開業のための費用もかかりません。

一方で、法人化には様々な手続きが必要です。書類作成や印鑑作成から公証役場、法務局への提出などがあるため、1週間以上はかかります。特に書類作成は初めて経験する方も多いため、時間がかかるだけでなく複雑で面倒に感じる人も多いでしょう。

また個人と比べて、法人の会計は厳密かつ複雑になり、さらには役員や従業員の社会保険加入や年末調整なども考える必要があります。設立者自らが手続きを行うこともできますが、専門的な知識を要することから、税理士などの専門家へ依頼することが一般的です。会社によっては顧問弁護士やコンサルタントなど、外部の専門家への継続的な報酬が発生するため、個人の場合と比べて負担する費用が増加します。

 

長期譲渡所得の優遇税制の利用はできない

個人の場合、所有する不動産を売却した場合の所得税について、期間による違いが生まれます。所有する不動産を5年以内で売却した場合の税率は39%で、5年を超えて売却した場合の税率は20%です。これを「長期譲渡所得の優遇税制」といいます。

一方、法人の場合、長期譲渡所得の優遇制度は利用できません。期間の長短に関わらず一律に課税されます。法人税の最低税率は約22%であるため、5年を超えて物件を売却する場合は、個人に比べ税率が不利になります。そのため、長期所有の不動産で売却を検討している場合は、個人のほうが高い節税効果を得ることができます。

 

赤字でも税負担がある

個人・法人共通で、地方税である住民税の課税義務があります。住民税は、個人や法人税の所得に対する税金と、世帯人数または従業員数や資本金の額に応じて付加される均等割で構成されます。

個人の場合は、不動産投資が赤字になっている場合や合計所得が一定以下の場合、均等割を含め住民税の課税はありません。一方、法人は、会社が赤字を出していても、従業員数と資本金額から算出される均等割だけは支払わなければなりません。赤字でも必ず税負担がある点は、法人化のデメリットといえるでしょう。

 

まとめ:不動産投資で法人化すべき人はどんな人か?

今回の記事では不動産投資の法人化のメリット・デメリットについて述べてきました。上記2点を踏まえて不動産投資で法人化すべき人は以下の点です。

  • 不動産投資の法人化をするメリットが上回る人
  • 個人より法人化のほうが節税効果を得られる人

 

不動産投資の法人化はメリット・デメリットがあり、ご自身の状況を踏まえて検討すべき項目であることを知っていただけたかと思います。個人での判断が難しい場合は専門家に相談の上、慎重に判断することをおすすめします。

法人化のメリットとして紹介した節税については以下の記事で詳しく紹介しています。併せてご一読ください。

>『副業で節税になるのはどっち?個人事業主と法人』

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