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副業で節税になるのはどっち?個人事業主と法人

2021/03/05
お金・資産形成
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株式会社リヴトラスト

不動産投資コラム

副業で節税になるのはどっち?個人事業主と法人

コロナ過により働き方も多様化し、副業で会社員が独立した事業者として収入を得ることも珍しいことでは無くなってきました。
そこでよく頭を悩ませるのが、節税を考えた時に個人事業主が良いのか、法人が良いのかということです。何の事業をしているのか、どのくらいの収益があるかなど、その条件により個人事業主と法人では納める税金の額は異なってきます。
今回の記事では、サラリーマンが副業をする場合、個人事業主と法人のどちらが節税になるのかについて考えていきます。

個人と法人の課税の種類

一口に節税と言っても個人事業主と法人では納める税金の種類や税額の算出方法に大きな違いがあります。そのため、単純に同じ税金同士を比較することはできませんが、同じ意味合いの税金を比較することで、それぞれ個人事業主と法人のどちらが節税になるのかイメージを掴むことができます。

まずは個人事業主に課税される主な税金は以下になります。
・所得税
・個人住民税
・個人事業税(業種によっては掛からない場合がある)
・消費税
・固定資産税

次に法人に課税される主な税金は以下になります。
・法人税
・法人住民税
・法人事業税
・消費税
・固定資産税

この中で、消費税と固定資産税はそのまま比較可能ですが、その他の税金は算出方法が異なるため、比較する場合には実際の所得をもとにシミュレーションする必要があります。比較対象となるのは、所得税と法人税、個人住民税と法人住民税、個人事業税と法人事業税です。
所得税の税率は5%~45%の7段階制で所得が上がるほど税率も上がります。一方、法人税は800万円を境に、800万円以下は19%、超えると23.2%の2段階制になっています。

個人住民税と法人住民税は、それぞれ均等割りと呼ばれる部分と、所得額や法人税額をもとに算出する部分(所得割と法人税割)の2段階で課税されます。所得割は所得の10%と一定の税率ですが、均等割りと法人税割は地域により税率が異なり、また、法人の方が税額は高く設定されています。

個人事業税は、3%~5%の税率で業種により税率が異なります。すべての事業主が対象ではなく、一部の業種(作家、漫画家など)は課税に該当しません。一方、法人事業税は地域により異なる税率が設定されています。

このように、一定の税率もあれば、所得額や地域により異なるもの、中には従業員数や資本金の額により税率が定められているものがあり、非常に複雑です。厳密に比較してみたい場合は、税理士に相談してみるといいでしょう。

所得額から見る損益分岐点

一つ一つの税金を比較すると非常に複雑で分かりづらいですが、節税の目安となる税金もあります。それが、所得税と法人税です。

所得税と法人税はどちらも所得額に対し定められた税率を掛けて算出されます。所得税の税率は5%~45%の7段階制、法人税は前項で説明した通り800万円を境に19%、23.2%の2段階制になっています。この所得税の7段階のうち、個人事業主と法人のどちらが節税になるか損益分岐点となるポイントが2か所あります。それが、所得額330万円と900万円です。
所得額330万円超 695万円以下では、所得税率は20%となります。しかし、法人税では800万円までは19%のため、法人の方が1%下がることになります。
ここではまだそれほど大きな差はありませんが、所得額が900万円を超えると一気に所得税率が33%に上がり、それ以降も所得額が上がると税率も上がっていきます。一方、法人税は800万円を超えてからは23.2%に固定となるため、法人の方が税金を低く抑えることができます。
その他の税金や各種控除を考慮すると単純にこのケースに当てはまらない場合もありますが、個人事業主のサラリーマンが法人になるかどうかは所得が330万円と900万円を超えた時に検討してもよいのかもしれません。

経費による節税の違い

実務上の税率計算で個人事業主と法人で異なる点は、税率だけではなく経費として落とせる範囲にも違いがあります。個人事業主でも、勿論、実際に事業をする上で必要となった分の多くは経費として計上できますが、法人の方がより広い範囲で経費計上できるようになっています。
経営者本人はもちろん家族従業員への給料や、生命保険料、住宅賃料(社宅など)、出張費や休日出勤の日当なども法人の場合、経費として計上できます。そのため、個人事業主よりも法人の方が経費計上による節税には有利となります。
法人化に魅力を感じる方の中には、特に家族に給与を与えているケースが多いようです。

おわりに

今回は、サラリーマンが副業をする場合に個人事業主と法人のどちらが節税になるのかについて考えてみました。
税率という面で言えば、個人事業主と法人で節税に最も影響があるのは所得税の部分です。しかし、経費計上や各種控除を踏まえて全体で算出した場合、所得が増えても必ずしも法人化が節税になるとは限らない場合もあります。
特に法人の税金計算は非常に複雑で素人には難しい場合が多いので、最初のうちは個人事業主で様子を見つつ、所得が上がってきたタイミングで税理士に相談して最適な選択をしていくといいのではないでしょうか。

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