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マンション経営の利回りがいいのはどっち?『中古vs新築』

2021/01/22
2023/03/14

マンション経営の利回りがいいのはどっち?『中古vs新築』

マンション経営は不動産投資の中でも人気のある投資商品ですが、初心者の方が最初に悩むのが中古と新築のどちらが良いのかということです。

そこで、不動産投資を選ぶ際に一つの判断基準としてよく使われるのが「利回り」というものです。しかし、一口に利回りと言っても条件や算出方法によりその捉え方は様々です。

今回はマンション経営で必ず押さえなければならない利回りについてと、マンション経営のリスクについて説明し、中古と新築のどちらが良いのか一緒に考えていきたいと思います。

マンション経営で知っておきたい「利回り」とは?

マンション購入を検討する際に不動産屋でよく目にする利回りが「表面利回り」です。
表面利回りは、1年間の家賃収入額を不動産購入額で割って算出します。

表面利回り(%)=1年間の家賃収入額÷不動産購入額×100

表面利回りを見る上で注意しなければならないのは、マンション経営する際に必要となってくる修繕費や管理費、火災保険料や固定資産税などの諸経費が考慮されていない点です。

つまり、表面利回りでは実際のマンション経営で得られる利益を把握することはできないため、あくまでも参考として捉えなければなりません。

一方、これらの諸経費を考慮した利回りを「実質利回り」と言い、より実際の利回りに近い数字となります。以下の算出方法で求めることが出来ます。

実質利回り(%)=(1年間の家賃収入額-諸経費)÷(不動産購入額+購入時の諸経費)×100

中古のマンションと新築の利回りを比較した際に、一般的には、購入額が安い中古の方が表面利回りが高くなります。しかし、実際にかかる様々な経費を考慮した実質利回りでは、新築の方が利回りが高くなる傾向にあります。

不動産業者の説明で中古の方が利回りが高いと説明されても、鵜呑みにせずに、何にどのくらいの経費が必要となってくるのか自分でよく確認するようにしましょう。

中古と新築でリスクが高いのはどちらなのか?

マンション経営で中古か新築かどちらがいいのか選択する上で、考えなければならないことはたくさんあります。

例えば、先ほど説明した表面利回りや実質利回りは、計算上、入居率100%が前提となっていますが、実際は空室による利回り低下リスクを考える必要があります。

例えば、入居者は綺麗で設備が新しい方を好む傾向があります。また、最近では新築であっても中古とさほど家賃が変わらない物件も多く、立地が同じ条件であればどうしても新築に入居者が集まります。

このような現実から、中古の場合は空室で思うように家賃収入が得られずに利回りが低下するリスクがあります。

また、中古と新築で大きな差が生まれるのが修繕費です。新築であれば設備なども新しいため、約10年ほどは大きな修繕費はありませんが、中古の場合は突然の設備不良でまとまった額の修繕費が必要になる可能性があるので、それも利回り低下の要因となります。

マンションをローンで購入する場合でも、中古と新築で利回りに差が出ます。

銀行が投資用物件に融資をする際、建物の耐用年数が短い中古物件では返済期間を短期間でしか設定できないか、融資自体が難しいというケースもあります。
返済期間が短いということは、毎月のローン額が増えるということなので、その分利回りが低下してしまいます。

他にも様々なリスクがありますが、一般的には新築の方が利回り低下のリスクが少ない傾向にあります。

マンション経営初心者におすすめなのは中古か新築か?

様々なリスクを考慮すると、中古より新築の方が投資に向いているように思えますが、必ずしもそうとは言えません。新築であっても立地が悪ければ入居者は集まりません。

逆に、中古であっても集客がしっかり対策できていれば入居率を上げることが出来ます。そうなると、購入額が安い中古の方が利回りが高くなり、十分なリターンを得ることが出来ます。

修繕リスクも、不動産投資に慣れている方であれば、購入前にどれくらい修繕費がかかりそうか察しがつくのでリスクの高い物件は避けることが出来るようになります。

また、鉄筋コンクリートの場合は耐用年数も長いため中古であっても長期間のローンを組める可能性もあります。

このように、事前に調査し対策することである程度リスクコントロールが可能なため、一概に中古と新築のどちらがいいとは言えないのがマンション経営です。
その上で、どちらかを選択する場合、初心者ならやはり立地の良い新築マンションがおすすめと言えます。

物件単体だけではなく、管理や賃貸の募集なども一貫して行ってくれるような会社を選択することで、必要以上の手間をかけることなく長きに渡り安定した運用を続けることができるでしょう。

おわりに

今回はマンション経営の利回りとリスクについて説明しました。

マンション経営は中古と新築でどちらが良いかというはっきりとした答えはありません。大切なのは、それぞれの違いをよく理解し、自分の資産やマンション経営にかけられる時間などの状況が、中古と新築のどちらに向いているのかよく検討し判断することです。

その為には、信頼できるパートナーを見つけ、日ごろからよく相談し、焦らず情報収集することが大事です。

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