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マンションの「管理が良い・悪い」はどこを見れば分かる?中古購入前のチェックポイント【マンションは買った後いくらかかる? 第6回】

2026/11/07
連載

中古マンションを見に行くと、

エントランスがきれい。

廊下も掃除されている。

ゴミ置き場も整理されている。

植栽も手入れされている。

それだけで、

「管理が良さそうなマンション」

と感じることがある。

確かに、

共用部分がきれいに保たれていることは、

マンション管理を見るうえで重要なポイントである。

しかし、

本当に管理が良いマンションかどうかは、

見た目だけでは分からない。

例えば、

エントランスはきれい。

しかし、

修繕積立金が不足。

大規模修繕を延期。

管理費滞納が多数。

長期修繕計画は10年以上更新していない。

というマンションも理論上はあり得る。

逆に、

築40年で外観は古い。

しかし、

定期的に大規模修繕。

給排水管更新済み。

修繕積立金も十分。

管理組合も毎年しっかり活動。

というマンションなら、

長期的には安心感が高い可能性がある。

国土交通省も中古マンション購入者向けに、

「マンションの管理状況チェックシート」

を公開し、

総会。

管理規約。

管理費・修繕積立金。

長期修繕計画。

修繕履歴。

などを確認するよう勧めている。

今回は、

中古マンションを購入する前に、

どこを見れば管理の良し悪しが分かるのか

を具体的に解説する。

マンションは「部屋」だけを買うものではない

中古マンションの内見では、

どうしても室内に目が向く。

リビングの広さ。

キッチン。

浴室。

収納。

眺望。

日当たり。

内装。

しかし区分マンションを購入するということは、

自分の部屋だけを買うことではない。

同時に、

エントランス。

廊下。

階段。

エレベーター。

外壁。

屋上。

給排水設備。

土地。

などの共用部分について、

他の区分所有者と共同で所有・管理することになる。

そして購入後は、

管理組合の一員

になる。

つまり、

部屋の状態だけではなく、

マンション全体の管理状態も一緒に買う

のである。

管理を見るなら「見た目」と「書類」の両方を見る

管理状態の確認方法は、

大きく2つに分けられる。

一つは、

現地で見る。

もう一つは、

書類を見る。

現地では、

清掃。

ゴミ。

掲示板。

自転車。

駐車場。

外壁。

共用廊下。

などを確認できる。

しかし、

修繕積立金残高。

滞納。

借入金。

将来の修繕予定。

値上げ予定。

管理組合内部の問題。

などは見えない。

だから、

現地だけでも、書類だけでも不十分

なのである。

チェック1 エントランスを見る

まず内見時に分かりやすいのが、

エントランスである。

見るポイントは、

床や壁がきれいか。

照明切れがないか。

郵便受け周辺が荒れていないか。

不要なチラシが放置されていないか。

オートロックが故障していないか。

などである。

高級感を見るのではない。

日常的な管理が行き届いているか

を見る。

築40年でも、

きれいに清掃され、

設備が適切に維持されているマンションはある。

反対に築10年でも、

共用部分が荒れているマンションはある。

チェック2 ゴミ置き場を見る

意外に管理状態が表れやすいのが、

ゴミ置き場

である。

曜日を守らず大量にゴミが出されている。

粗大ゴミが放置。

分別されていない。

長期間そのまま。

という状態なら、

単に清掃の問題だけではない。

居住者の管理ルールが機能していない可能性も考えられる。

もちろん内見した一日だけで断定はできない。

しかし、

マンション全体のルールが守られているかを見る一つの材料

にはなる。

チェック3 掲示板を見る

マンションの掲示板も非常に参考になる。

例えば、

騒音注意。

ゴミ出し注意。

駐輪違反。

ペット違反。

民泊禁止。

修繕工事。

断水。

総会案内。

などが掲示されていることがある。

注意文があること自体が、

悪い管理とは限らない。

むしろ問題に対応している証拠とも考えられる。

見るべきなのは、

どのような問題が繰り返し起きているのか

である。

例えば同じ騒音注意が何枚も貼られているなら、

居住環境上の問題が続いている可能性もある。

チェック4 共用廊下・階段を見る

共用廊下や階段では、

私物が大量に置かれていないか。

自転車が放置されていないか。

照明が切れていないか。

天井や壁に漏水跡がないか。

ひび割れ。

サビ。

塗装剥がれ。

などがないかを見る。

もちろん築古マンションなら、

ある程度の経年劣化は自然である。

重要なのは、

劣化を放置しているのか、管理しているのか

である。

チェック5 駐輪場・駐車場を見る

駐輪場も管理状態が出やすい。

長期間使われていない自転車。

撤去予定シールだらけ。

通路を塞いでいる。

などがあれば確認したい。

機械式駐車場がある場合は、

利用状況も気になるところである。

空き区画が非常に多い場合、

将来、

駐車場使用料収入

と、

設備維持費

のバランスが問題になる可能性もある。

機械式駐車場は修繕・更新にも費用がかかるため、

単なる「駐車場の空き状況」だけではなく、

管理組合の財務にも関係する設備

なのである。

ここからが本当に重要 総会議事録を見る

現地確認よりさらに重要なのが、

管理組合総会の議事録

である。

国土交通省も中古マンションの管理状態を確認する方法として、

総会議事録の確認を挙げている。

マンションでは通常、

年1回程度、

管理組合の総会が開かれる。

そこでは、

管理費。

修繕積立金。

大規模修繕。

管理規約。

役員。

予算。

など、

マンション運営に関する重要事項が決められる。

総会議事録は「マンションのカルテ」

例えば議事録に、

修繕積立金値上げ。

大規模修繕見積もり。

管理費値上げ。

管理会社変更。

駐車場赤字。

滞納。

漏水。

騒音。

民泊。

ペット問題。

耐震診断。

建替え検討。

などが書かれている場合がある。

つまり総会議事録を見ると、

そのマンションが現在何に困っているのか

が見えてくる。

国土交通省も、直近の総会議事録によって、

そのマンションがどのような課題に直面しているか確認できるとしている。

「議事録がある」だけではなく中身を見る

例えば、

毎年きちんと総会開催。

決算承認。

予算承認。

修繕計画検討。

などが進んでいるなら、

管理組合が機能していることを示す材料になる。

一方、

同じ修繕問題を毎年話しているが何も決まらない。

値上げ案が何度も否決。

役員が決まらない。

大規模修繕が先送り。

などが続いていれば、

合意形成に課題がある可能性がある。

マンションは共同所有なので、

必要なことを決められる管理組合かどうか

が非常に重要である。

国の認定基準でも「年1回以上の総会」が求められる

マンション管理計画認定制度では、

管理組合運営の認定基準として、

管理者等が定められている。

監事が選任されている。

そして、

集会・総会が年1回以上開催されている

ことが求められている。

つまり国の制度でも、

定期的に総会を開き、

管理組合として意思決定していることが、

適正管理の基本として扱われている。

理事会議事録も見られるなら確認

管理組合の日常的な運営を担うのが、

理事会

である。

例えば、

漏水対応。

リフォーム申請。

管理会社との調整。

設備トラブル。

滞納対策。

修繕工事検討。

などが話し合われる。

国土交通省も、

理事会が定期的に開催されているかをチェックポイントとして挙げている。

毎月開催。

2カ月に1回。

必要時のみ。

など頻度はマンションによって違う。

重要なのは、

管理組合の実務が止まっていないか

である。

チェック6 長期修繕計画を見る

このシリーズで何度も登場しているが、

中古マンション購入で特に重要なのが、

長期修繕計画

である。

例えば今後、

5年後 大規模修繕。

10年後 給水設備改修。

15年後 エレベーター更新。

20年後 排水設備改修。

など、

どの工事をいつ行う予定なのかが分かる。

現在の修繕積立金が安くても、

将来高額工事が集中するなら、

大幅な値上げが必要になる可能性がある。

長期修繕計画は「あるだけ」では足りない

例えば、

長期修繕計画あり。

しかし作成したのは、

15年前。

その後一度も見直していない。

という状態では、

現在の工事価格や建物状態を十分反映していない可能性がある。

現在の管理計画認定制度では、

長期修繕計画について、

作成または見直しが7年以内

であることが認定基準となっている。

また、

計画期間30年以上。

残存期間内に大規模修繕工事2回以上。

という条件もある。

購入時には、

「長期修繕計画ありますか?」

だけではなく、

「いつ更新しましたか?」

まで確認したい。

チェック7 修繕積立金残高を見る

次に見るのが、

現在いくら貯まっているか

である。

例えば、

修繕積立金残高1億円。

なら安心に見える。

しかし、

来年1億5,000万円の工事予定

なら不足している。

逆に、

残高5,000万円でも、

次の大規模修繕まで10年あり、

毎年1,000万円ずつ積み上がる計画

なら問題ない可能性もある。

つまり、

残高だけでは判断できない。

見るべきなのは、

残高と将来工事費をセット

である。

決算書と長期修繕計画をつなげて見る

例えば、

現在修繕積立金残高、

8,000万円。

年間積立収入、

1,000万円。

3年後の大規模修繕、

1億円。

なら、

単純計算では3年間で、

8,000万円+3,000万円

=

1億1,000万円。

対応できそうである。

しかし、

現在残高3,000万円。

年間積立1,000万円。

2年後の工事1億円。

なら、

2年後でも5,000万円。

単純には、

5,000万円不足

する。

同じ月額の修繕積立金でも、

財務状態は全く違うのである。

チェック8 借入金を見る

管理組合も、

大規模修繕などのために借入れをしている場合がある。

借入れ自体が悪いわけではない。

しかし、

借入金残高。

返済期間。

年間返済額。

を確認したい。

国の管理計画認定制度でも、

長期修繕計画について、

計画期間の最終年度に借入金残高がない計画

であることを基準としている。

借金を利用するなら、

返済できる財務計画になっていることが重要なのである。

チェック9 管理費と修繕積立金が分けられているか

マンションでは、

管理費

と、

修繕積立金

は役割が違う。

管理費は、

日常管理。

清掃。

電気代。

管理会社費用。

など。

修繕積立金は、

将来の大規模修繕。

設備更新。

などに備えるお金である。

管理計画認定制度では、

管理費と修繕積立金を区分経理していること

さらに、

修繕積立金を他の会計へ充当していないこと

が基準になっている。

修繕用のお金を、

毎年の日常管理費不足の穴埋めとして使い続ければ、

将来の修繕資金が不足するからである。

「毎年赤字ではないか」も確認する

例えば管理費会計が、

毎年、

マイナス500万円。

それを駐車場収入などで穴埋めしている。

さらに駐車場契約数は減少中。

という状態なら、

今後管理費値上げが必要になる可能性がある。

逆に、

安定した収入。

適切な支出。

一定の予備費。

がある管理組合なら、

財務運営の予測がしやすい。

企業を見るのと同じように、

マンション管理組合にも、

収入と支出

があるのである。

チェック10 滞納を見る

管理費や修繕積立金の滞納も重要である。

例えば、

月2万円の修繕積立金を100戸から集める。

なら、

年間、

2万円 × 100戸 × 12カ月

=

2,400万円

集まる計画になる。

しかし滞納する住戸が増えれば、

実際の収入は少なくなる。

国の管理計画認定制度では、

直前事業年度終了日時点で、

3カ月分以上の修繕積立金滞納額が、

徴収すべき修繕積立金全体の、

1割以内

であることを基準としている。

つまり、

滞納状況も管理の重要な指標なのである。

購入しようとしている部屋自体の滞納にも注意

マンション全体だけでなく、

購入予定住戸について管理費・修繕積立金の滞納がないか

も確認する。

国土交通省の購入者向けチェックでも、

購入予定住戸の現在の区分所有者が、

管理費などを滞納していないか確認することを挙げている。

購入前に仲介会社へ確認したい項目である。

チェック11 修繕積立金の値上げ予定を見る

現在、

修繕積立金1万2,000円。

だったとしても、

来年1万8,000円。

5年後2万5,000円。

という計画かもしれない。

特に段階増額積立方式では、

将来の値上げを前提としている。

国土交通省も、

現在の月額だけではなく、

長期修繕計画上の収支計画や、

今後の値上げ予定額

を確認するよう案内している。

管理費の値上げも確認する

値上がりするのは、

修繕積立金だけではない。

電気代。

人件費。

清掃費。

保守費。

管理会社への委託費。

などが上がれば、

管理費も増える可能性がある。

例えば、

管理費1万5,000円。

修繕積立金1万5,000円。

合計3万円。

だったものが、

管理費2万円。

修繕積立金2万5,000円。

になれば、

合計、

4万5,000円。

月1万5,000円増える。

年間、

18万円。

住宅ローン以外の住宅費が増えるのである。

チェック12 大規模修繕の履歴を見る

国土交通省も、

中古マンション購入時に、

これまでに実施された共用部分の修繕・改良工事について、

いつ、何を行ったのか

確認することを勧めている。

例えば築35年で、

第1回大規模修繕。

第2回大規模修繕。

屋上防水。

給排水設備。

エレベーター。

などが、

計画どおり更新されているかを見る。

「大規模修繕済み」だけでは足りない

広告に、

「大規模修繕工事実施済み」

と書かれていても、

それだけでは分からない。

外壁のみなのか。

防水も実施したのか。

給排水管は更新したのか。

エレベーターは更新したのか。

によって違う。

特に築30~40年以上になると、

外壁以外の設備更新が重要になってくる。

見るべきなのは、

工事の名前ではなく内容

である。

チェック13 今後の工事予定を見る

過去の工事だけではない。

国土交通省のチェック項目でも、

今後実施予定の、

修繕・改良工事の時期。

工事内容。

を確認するよう求めている。

例えば、

購入翌年に大規模修繕。

3年後に給排水管更新。

5年後にエレベーター更新。

が予定されているなら、

修繕積立金の値上げや追加負担と合わせて確認したい。

チェック14 管理規約を見る

マンションには、

管理規約

がある。

これは、

そのマンションの基本ルールである。

例えば、

ペット。

楽器。

リフォーム。

駐車場。

専有部分の使用方法。

共用部分。

管理組合運営。

などが定められている。

購入後に、

「ペットを飼えると思っていた」

「フローリングに変更できない」

「事務所利用できない」

ということにならないよう、

自分の生活に関係する部分は確認したい。

2026年現在は管理規約の内容にも注意

マンション関係法制は現在大きく動いている。

2025年のマンション関係法改正を受け、

国土交通省はマンション標準管理規約を改正した。

改正区分所有法は、

2026年4月1日

から施行されている。

そのため既存マンションでは、

法改正を踏まえて管理規約の見直しを進めている場合もある。

中古購入時には、

最新の管理規約がいつ改正されたものか

も確認材料になる。

チェック15 管理会社だけで判断しない

「大手管理会社だから安心」

と思う人もいる。

しかしマンション管理の主体は、

基本的には、

管理組合

である。

管理会社は、

管理組合から委託を受けて、

清掃。

会計。

設備管理。

総会支援。

などを行う。

国土交通省も、

マンション管理の担い手は管理組合であり、

日常業務を管理業者へ委託するケースが多いと説明している。

つまり、

管理会社の名前だけでは、

良い管理かどうかは分からない。

「管理会社に全部お任せ」も注意

理事会がほとんど機能せず、

すべて管理会社任せ。

という状態なら、

工事費。

契約内容。

管理委託費。

などが適正かを管理組合側で十分検討できない可能性もある。

逆に、

管理会社と管理組合が役割分担し、

理事会で定期的に内容を確認しているなら、

健全な運営につながりやすい。

重要なのは、

管理会社と管理組合の関係が機能しているか

である。

外部管理者方式のマンションもある

近年では、

管理会社など外部の専門家が、

管理組合の管理者を担う、

外部管理者方式

を採用するマンションもある。

2026年4月には、管理業者管理者方式などの適正な運営に向け、国土交通省がガイドラインを改訂している。利益相反取引や通帳・印鑑などの保管体制も整理された。

外部管理者方式だから悪いということではない。

ただし、

誰が意思決定するのか。

監督体制はどうなっているのか。

利益相反時の手続きはどうなっているのか。

を確認したい。

管理計画認定制度とは?

管理の良し悪しを判断する一つの材料として、

マンション管理計画認定制度

がある。

2022年度から始まった制度で、

一定の基準を満たすマンションの管理計画を、

地方公共団体が認定する。

2026年現在の主な認定基準には、

年1回以上の総会。

管理規約。

管理費と修繕積立金の区分経理。

一定範囲内の滞納。

30年以上の長期修繕計画。

大規模修繕2回以上。

一時金徴収を予定しない計画。

などがある。

認定マンションなら絶対に安心?

もちろん、

絶対ではない。

認定は、

一定基準を満たした管理計画である

ことを示す制度であり、

将来、

修繕費が上昇しない。

トラブルが起きない。

資産価値が下がらない。

という保証ではない。

しかし中古マンションを比較するときには、

管理状態を判断する一つの客観的材料

にはなる。

2027年4月から管理計画認定制度はさらに変わる

国土交通省は、

2027年4月1日から、

管理計画認定制度を拡充する予定である。

新築マンションについて、

分譲事業者が分譲時から認定申請できる仕組みが導入され、

認定基準も見直される。

2026年10月時点では、

2027年4月以降に申請する場合に新基準が適用される予定となっている。

つまり今後は、

マンション購入時に、

「このマンションはどのように管理される予定か」

という情報がさらに重視される方向にある。

「認定なし=管理が悪い」ではない

ここも注意したい。

管理計画認定制度は、

自治体の制度導入状況。

管理組合の申請意思。

手続き。

なども関係する。

そのため、

認定がない

=

管理が悪い

とは限らない。

非常に良い管理をしていても、

申請していないマンションはあり得る。

認定の有無は、

プラス材料の一つ

くらいに考えるのがよい。

中古購入前に確認したい書類

ここまでをまとめると、

可能であれば購入前に確認したいのは、

管理規約

直近の総会議事録

理事会議事録

収支決算書

予算書

貸借対照表

長期修繕計画

修繕工事履歴

などである。

これらを見ると、

マンションの表面からは分からない、

管理組合の中身

が見えてくる。

最低でも「総会議事録+長期修繕計画+決算」は見たい

全部を見るのが難しい場合でも、

特に優先したいのは、

総会議事録。

長期修繕計画。

決算関係。

である。

総会議事録では、

現在の問題。

長期修繕計画では、

将来の問題。

決算では、

現在のお金。

が分かる。

この3つを組み合わせるだけでも、

マンション管理の状態をかなり立体的に見ることができる。

総会議事録でこんな言葉が出たら確認

例えば、

「修繕積立金不足」

「一時金」

「借入れ」

「値上げ」

「工事延期」

「滞納」

「漏水」

「耐震診断」

「管理会社変更」

「建替え」

「再生」

「機械式駐車場撤去」

などが出ていたら、

必ずしも購入をやめる必要はない。

重要なのは、

問題があることではなく、どう対応しているか

である。

マンションは何十年も使う建物なので、

何も問題が起きない方が不自然である。

問題が発生したときに、

把握。

議論。

決定。

対応。

ができているかを見る。

「問題が書いてある=悪い議事録」ではない

例えば、

漏水問題が発生。

原因調査。

修繕業者選定。

見積比較。

工事実施決定。

まで議事録に書かれている。

これは、

問題そのものはあっても、

管理組合が問題へ対応している

と見ることができる。

逆に、

何年も同じ問題が書かれている。

しかし毎回、

「継続審議」

で終わっている。

なら注意したい。

良いマンション管理のイメージ

管理が良いマンションとは、

必ずしも、

高級。

新築。

管理費が高い。

大手管理会社。

ということではない。

例えば、

年1回以上総会を開催。

理事会も機能。

管理規約を更新。

会計が明確。

滞納を管理。

長期修繕計画を定期更新。

必要な修繕積立金を確保。

大規模修繕を計画的に実施。

問題が起きたら議論して対応。

というマンションである。

つまり、

必要なことを決め、必要なお金を集め、必要な工事を実行できる

マンションである。

管理費が安すぎる物件にも注意

中古マンション比較では、

管理費5,000円。

より、

1万5,000円

の方が高く感じる。

しかし、

管理費が安い

=

良いマンション

ではない。

清掃。

設備点検。

管理員。

保険。

管理会社。

などには費用がかかる。

必要な管理まで削って安くなっているなら、

長期的には問題になる可能性がある。

重要なのは、

金額と管理内容のバランス

である。

修繕積立金も安さで選ばない

修繕積立金も同じである。

月5,000円だから得。

月2万円だから損。

ではない。

月5,000円でも、

数年後に3万円。

さらに一時金50万円。

なら、負担は大きい。

月2万円でも、

長期間安定。

積立十分。

一時金予定なし。

なら、支出を予測しやすい。

見るべきなのは、

今の安さではなく、長期的な資金計画

である。

5,000万円の部屋を買うなら「管理組合」も調べる

マンション購入では、

5,000万円。

7,000万円。

1億円。

という大きなお金を払う。

それなのに、

室内を30分見ただけ。

管理組合の資料はほとんど見ない。

という買い方は避けたい。

マンションの建物全体は、

将来数億円単位の修繕を必要とすることもある。

そのお金を管理しているのが、

管理組合である。

だから、

部屋と同じくらい管理組合を見る

という考え方が必要になる。

投資用マンションなら管理は収益そのもの

区分マンション投資では、

管理状態は直接収益へ影響する。

例えば、

家賃10万円。

修繕積立金1万円。

で収支計算していた。

購入後、

2万5,000円へ値上げ。

なら、

毎月、

1万5,000円

利益が減る。

さらに、

一時金50万円。

となれば、

数年分の利益が消える可能性がある。

管理不全によって、

外観。

設備。

共用部分。

の状態が悪くなれば、

入居者募集や将来売却へ影響することも考えられる。

投資では「部屋の利回り」と「建物の財務」を両方見る

表面利回りが、

5%。

6%。

と高くても、

管理組合が、

修繕積立金不足。

借入金あり。

値上げ予定。

大規模修繕直前。

なら、

実際の収益性は変わる。

区分マンション投資では、

部屋単体の収支と、

マンション全体の財務

を両方見る必要がある。

中古マンション購入前チェックリスト

購入候補が見つかったら、

次の項目を確認したい。

現地では、

エントランス。

ゴミ置き場。

掲示板。

共用廊下。

駐輪場。

駐車場。

外壁・天井の劣化。

を確認する。

書類では、

総会議事録。

理事会議事録。

管理規約。

決算書。

予算書。

貸借対照表。

長期修繕計画。

大規模修繕履歴。

を確認する。

そして数字として、

管理費。

修繕積立金。

修繕積立金残高。

今後の値上げ予定。

借入金。

滞納。

次回大規模修繕時期。

を確認する。

全部完璧なマンションを探す必要はない

中古マンションなら、

何かしら課題がある場合も多い。

築年数。

設備。

修繕。

住民。

財務。

すべてが完璧なマンションだけを探す必要はない。

重要なのは、

問題を把握したうえで購入価格と将来負担が妥当か

を判断することである。

例えば、

修繕積立金が来年1万円上がる。

でも購入価格が十分安い。

積立不足解消のための合理的な値上げ。

なら、

それを前提に購入判断できる。

知らずに買うことと、

知って買うことでは大きく違う。

まとめ

中古マンションの、

「管理が良い・悪い」

は、

エントランスのきれいさだけでは判断できない。

もちろん、

清掃。

ゴミ置き場。

掲示板。

共用廊下。

駐輪場。

などは重要である。

しかし本当に確認したいのは、

管理組合が機能しているか。

必要なお金があるか。

将来の修繕計画があるか。

である。

国土交通省も中古マンション購入者向けに、

総会議事録。

管理費・修繕積立金。

長期修繕計画。

過去・今後の修繕工事。

などを確認するよう勧めている。

国のマンション管理計画認定制度では、

年1回以上の総会。

管理規約。

管理費と修繕積立金の区分経理。

一定範囲内の滞納。

30年以上の長期修繕計画。

残存期間内に大規模修繕2回以上。

一時金徴収を予定しない計画。

最終年度に借入金残高がない計画。

などが認定基準となっている。

これらは、

中古マンション購入者にとっても、

良い管理を見るための参考基準

になる。

特に確認したいのは、

総会議事録

長期修繕計画

決算書

の3つである。

総会議事録を見れば、

現在どのような問題が起きているか。

長期修繕計画を見れば、

将来どのような工事を予定しているか。

決算書を見れば、

それを実行できるお金があるか。

が見えてくる。

築40年でも、

適切な修繕を続け、

財務状態が良く、

管理組合が機能しているマンションはある。

逆に築10年、20年でも、

必要なお金を集められず、

修繕計画が進まないマンションもあり得る。

だから中古マンションでは、

「築何年か」だけでなく「どう管理されているか」

を見る必要がある。

マンションは、

部屋だけを買うものではない。

管理組合の仕組み、財務、将来計画まで含めて購入するもの

である。

そして長期間保有するなら、

新築時の豪華さより、

30年後も必要な修繕を実行できるマンションかどうか

の方が重要になる。

中古マンション選びでは、

駅徒歩。

価格。

広さ。

間取り。

と同じように、

「管理」も物件スペックの一つとして比較する。

それが、

購入後の予想外の出費を減らし、

長期間安心してマンションを所有するための重要なポイントなのである。

次回は、

マンションは建替えできる?築50年・60年になったら最後はどうなるのか【マンションは買った後いくらかかる? 第7回】

をテーマに、

築50年。

60年。

70年。

となったマンションは、

修繕して使い続けるのか。

建替えるのか。

売却するのか。

建物を取り壊すのか。

さらに、

建替え費用は誰が払うのか、土地の権利はどうなるのか

まで詳しく解説する。

引用元・参考元

  • 国土交通省「これだけは知っておきたい!マンションの管理状況チェックシート」
  • 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
  • 国土交通省「管理計画認定制度・認定基準」
  • 国土交通省「令和5年度マンション総合調査」
  • 国土交通省「マンション標準管理規約」
  • 国土交通省「マンション関係法令」
  • 国土交通省「マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインの改訂」
  • 国土交通省「管理計画認定制度の見直し・2027年4月1日施行関係」

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