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中古住宅の維持管理や性能を適正評価へ、国交省が新たな検討会を立ち上げ

2026/11/05
中古住宅

国土交通省は2026年11月5日、中古住宅における維持管理の状況や住宅性能を客観的に評価する新たな枠組みづくりに向けて、「住宅の維持保全状況に係る評価及び既存住宅の性能評価に関する検討ワーキンググループ」を立ち上げ、第1回会合を開催することを公表しました。

これまでの中古住宅取引においては、過去の修繕や点検の履歴、実際の建物性能が市場価値に十分に反映されにくいという課題が指摘されてきました。新築住宅の価格高騰などを背景に中古市場への関心が高まる中、良質な住宅が適切に評価されて流通する仕組みづくりが本格化します。

このワーキンググループにおける議論は、単に建物の劣化具合を見るだけでなく、所有者が行ってきた点検や補修といった維持保全の取り組みをどのように取引や査定の実務に反映させるかを整理するものであり、今後の住宅流通のあり方に大きな影響を与える取り組みとして注目されます。

この記事のポイント

  • 国土交通省が中古住宅の維持保全状況や性能を評価する検討ワーキンググループを設置
  • 点検や補修の履歴を客観的に評価し、市場価格や取引環境へ反映させる枠組みを議論
  • 新築価格の高騰などを背景に、質の高い中古住宅が正当に評価される流通環境を目指す
  • 維持管理の状況が資産査定に影響を与える可能性があり、今後の議論の進展に注視が必要

ニュースの概要と背景

今回設置された検討会(ワーキンググループ)では、住宅の定期的な点検や計画的な修繕といった「維持保全」の実施状況をどのように評価し、中古住宅の性能評価に反映させていくかという点について具体的な議論が行われます。建物が過去にどのような手入れを受けてきたのかという客観的な履歴情報を、取引環境へ正しく結びつけることが主な目的とされています。

背景にあるのは、新築住宅の建築資材や取得コストが上昇する中で、すでに国内に存在する膨大な既存の住宅ストックを有効に活用し、市場での流通を活性化させたいという政策的な狙いです。適切な管理が続けられてきた良質な住宅が市場で埋もれてしまう事態を防ぎ、次の住まい手へと適切に継承される土台を整備することが強く求められています。

従来の取引慣行では、築年数の経過に伴って一律に建物の価値が減少してしまう傾向が根強く、所有者が費用や手間をかけて丁寧な維持管理を行っていても、実際の売買価格に反映されにくいという構造的な課題がありました。そのため、所有者側にとっても建物を計画的にメンテナンスする動機付けが働きにくい環境が存在していました。

今回の取り組みを通じて、維持保全の実績や性能に関する客観的な評価基準が策定されれば、建物の状態に応じた公正な売買取引が実現し、中古住宅流通のみならずリノベーション事業の推進にもつながることが期待されています。質の高い住まいが正当に評価される市場環境への転換が図られようとしています。

不動産市場・投資家への影響

この新たな枠組みの検討は、中古住宅の売買や不動産投資における資産査定の実務に大きな変化をもたらす可能性があります。点検や補修の記録がしっかりと残され、客観的に評価されるようになれば、維持管理を適切に行ってきた物件の資産価値が市場で維持されやすくなると考えられます。

一方で、日常的な点検や補修を怠っていた物件については、性能評価において不利に働き、売却時や査定時にマイナスの影響が出ることも想定されます。建物の価値を左右する要素として、単なる築年数や立地条件だけでなく、どのような維持保全が行われてきたかという管理状態の質がこれまで以上に問われることになります。

そのため、中古住宅の取得や投資を検討している個人や事業者にとっては、購入対象の物件が過去にどのような点検を受け、どのような補修を行ってきたのか、その履歴情報を細かく確認する姿勢が重要になってきます。維持保全の記録が確認できる物件を選ぶことが、将来の資産価値を維持するためのリスク管理につながるためです。

さらに、リノベーション事業を展開する事業者や不動産仲介の実務においても、建物の維持管理履歴や性能をわかりやすく提示することが、物件の付加価値をアピールする有力な手段となる環境へシフトしていくと考えられます。今後のワーキンググループでの具体的な議論の進展や、将来的に提示される評価基準の行方について継続的な注視が必要です。

出典:住宅の維持保全状況に係る評価や既存住宅の性能評価のあり方を議論します~「住宅の維持保全状況に係る評価及び既存住宅の性能評価に関する検討ワーキンググループ」(第1回)の開催~ | 国土交通省

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