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建設投資は2027年度に87兆円超へ拡大予測、民間非住宅や補修が牽引

2026/10/27
不動産市場

国内の建設投資額が今後も拡大を続け、2026年度には83兆円台、2027年度には87兆円台に達する見通しであることが、専門機関の最新予測で明らかになりました。

今回の予測では、かつてのバブル期の水準を上回る規模への拡大が見込まれています。その主因として、建設資材の価格高止まりや人件費の上昇といったコスト面の影響に加え、民間による非住宅投資や既存建物の補修需要の堅調さが挙げられています。

不動産の開発や取得、建物の維持管理を進める上で、建設コストの動向は収益性や事業計画に直結します。公表された推計値の内訳を整理し、市場に与える影響や留意すべき観点を解説します。

この記事のポイント

  • 国内の建設投資は2026年度に83.8兆円、2027年度に87.6兆円へ拡大する見通し
  • 投資額の規模はバブル期の水準を上回る推移が予測されている
  • 民間非住宅投資が2026年度6.4%増、2027年度7.7%増と堅調に推移
  • 建築補修投資も2026年度に9.7%増と大幅な伸びを見せている
  • 資材価格の高止まりや人件費上昇が工事原価を押し上げる一因となっている

ニュースの概要と背景

一般財団法人建設経済研究所と一般財団法人経済調査会は、2026年10月26日に「建設経済モデルによる建設投資の見通し」を公表しました。同予測によると、国内の建設投資総額は2026年度に前年度比5.9%増の83兆8,600億円に達し、続く2027年度には同4.5%増の87兆6,200億円まで伸長すると試算されています。

この投資拡大を力強く牽引している分野の一つが、民間非住宅投資です。オフィスや商業施設、物流施設などを対象とする民間非住宅投資は、2026年度に前年度比6.4%増、2027年度には同7.7%増と、連続して高い伸び率を維持する見通しとなっています。

さらに、既存の建物を長寿命化させたり機能を維持・向上させたりする「建築補修投資」も活発です。公表資料によれば、建築補修投資は2026年度に前年度比9.7%増という高い伸びを見せており、国内に存在する膨大な既存ストックを適切に維持・再生しようとする動きが急速に強まっていることがうかがえます。

今回の推計値の押し上げ要因としては、建設現場における人手不足に伴う労務単価の上昇や、各種建設資材の高止まりが大きく影響しています。実質的な工事量の増加だけでなく、工事を実施するための原価そのものが上昇している状況が、投資額全体の急拡大につながっていると考えられます。

不動産市場・投資家への影響

今回の予測結果は、今後の不動産市場や投資環境に対して複合的な影響をもたらすと考えられます。まず、民間非住宅投資の旺盛な推移は都市部の再開発や拠点開発が底堅く継続していることを示す一方で、新築案件における工事費の高止まりが長期化する可能性を示唆しています。デベロッパー各社にとっては、事業採算性を維持するために新規供給物件の分譲価格や賃料設定をより慎重に設計する必要性が生じる可能性があります。

また、建築補修投資が大きく伸びている点は、中古物件の保有やバリューアップを検討する投資家にとって重要な視点となります。既存物件の大規模修繕やリノベーションに対する需要が集中することで、修繕工事の費用確保や工期の調整がこれまで以上にシビアになる懸念があります。長期的な修繕積立金の妥当性や将来のメンテナンス費用をあらかじめ見込んでおく姿勢が求められます。

さらに、建設投資全体がバブル期を上回る規模へと膨らむ背景には資材高や人件費上昇といった原価要因が色濃く反映されています。そのため、単純に市場のパイが広がっていると捉えるのではなく、コスト高が新築の供給量抑制や中古物件への需要シフトを促す引き金になり得る点にも注視が必要です。

事業採算性の見極めにおいては、資材価格や人手不足の推移を注視しつつ、新築・修繕を含めた建設関連費用の動向が物件の利回りや資産価値にどう作用するかを多角的に把握することが欠かせません。

出典:建設経済モデルによる建設投資の見通し(2026年10月公表) | 一般財団法人 建設経済研究所

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