「もし、あなたの銀行口座に1億円あったら、自分を『お金持ち』だと感じますか?」
多くの人が「はい」と答えるでしょう。しかし、もし歴史的な金融危機やインフレが起きたら、その「1億円」という数字の価値はどうなるでしょうか?
今回のコラムでは、多くの人が誤解している「お金」と「豊かさ」の本質について、深く掘り下げていきます。
この記事を読めば、小手先の投資テクニックではなく、一生お金に困らなくなるための、本質的な「考え方」と「習慣」が身につきます。
なぜ、ただお金を貯めるだけでは「豊か」になれないのか?
多くの人が「お金を貯めること」そのものを目的としがちですが、実はそれだけでは、本当の豊かさから遠ざかってしまう危険性があります。
■理由①:インフレによって、お金の「価値」は下がっていくから
例えば、「頭金を貯めて、都心にマンションを買おう」と計画していたとします。しかし、近年、特に都心部の新築マンション価格は高騰を続けています。年間100万円貯金しても、それ以上のペースで物件価格が上がってしまう、という事態も起きています。これはまさに、あなたのお金の「価値」がインフレによって減ってしまった瞬間なのです。「貯金は安全」という考え方が、長期的に見れば大きなリスクになり得ます。
■理由②:資産価格の上昇を「豊かさ」だと勘違いしてしまうから
世界的な投資家レイ・ダリオは「資産価格の上昇を見て、人々は豊かになっていると勘違いしている」と指摘します。株価が上がって証券口座の数字が増えても、それ以上に世の中の物価が上昇していれば、実際に買えるモノの量(=購買力)は変わらないか、むしろ減っているのです。これは「豊かさ」の本質を見失った、危険な勘違いと言えるでしょう。
では、私たちが目指すべき「真の富」とは何か?
では、数字の増減に一喜一憂するのではない、本当の豊かさとは何でしょうか。
「富とは、『購買力』である」
— レイ・ダリオ
■「富」=「購買力」であるということ
動画で語られている通り、「富」とは、円やドル、株券そのものではなく、「どれだけの物やサービスと交換できるか」という力、すなわち「購買力」です。1億円という数字そのものではなく、その1億円で「何ができるか」こそが、富の本質なのです。
■金融資産は「富との交換チケット」に過ぎない
この「購買力」という観点から見ると、現金や株式といった金融資産は、「富」そのものではなく、本当の富(モノやサービス)と交換するための「チケット」に過ぎません。世の中に10個しか景品がないのに、交換チケットが1000枚も発行されれば、チケット1枚あたりの価値が下がるのは当然ですよね。今、世界で起きているのは、まさにこの状況なのです。

「購買力」を高め、富を失わずに活かす3つの習慣
では、私たちは大切なお金の「購買力」をどう守り、活かしていけば良いのでしょうか?必要なのは、難しい金融知識より、むしろ日々の生活に根ざした「3つの習慣」を意識することです。

まとめ:本当の資産形成は「日々の意識」から始まる
この記事を通じてお伝えしたかったのは、本当の資産形成とは、一発逆転の投資テクニックを追い求めることではない、ということです。
日々の生活の中で、
- お金の価値が下がっていないか(インフレ)を意識し、
- お金の使い道(選択肢)を意識し、
- その使い方で自分が本当に満足できるか(効用)を意識する。
この3つの地味で、しかし非常に強力な「習慣」こそが、あなたの「購買力」を守り、育て、「真の富」を築くための土台となります。
まずは今日の買い物から、「これは自分にとって最高の選択だろうか?」と一瞬、立ち止まって考えてみませんか。
その小さな意識改革こそが、あなたの未来を豊かにする、最も確実で、最も偉大な第一歩になるはずです。
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