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コロナ禍で中古マンション市場が異常な加熱 成約件数倍増、価格も高騰

2021/07/12
2023/03/14
不動産投資コラム

コロナ禍の影響により、首都圏の中古マンション市場が異常な活況を見せています。

前年と比較して2021年の中古マンション成約件数は大幅に増えて在庫が逼迫し、成約価格も約20%上昇するなど、反動が顕著に現れています。

これまでに判明している状況と今後の見通しをまとめました。

中古マンション売買市場におけるコロナ禍の影響

住宅新報WEBによると2021年4月の首都圏中古マンション成約件数は3428件で、前年比にして110.4%と大幅に増加したことがわかりました。

この影響で首都圏の中古マンションの在庫数は極端に減り続けており、2021年3月時点の在庫数は、前年同月比にしてマイナス24.9%となる34,701件でした。

これに釣られる形で成約価格は上昇を続けており、4月の価格は前年比19.5%アップの3826万円となっています。成約価格はこれで11カ月連続で前年を上回ったことになります。

なぜコロナの影響で中古マンション価格が高騰しているのか

居住需要の観点では、在宅ワークや外出の自粛などで家にいる時間が増えて生活が変化したことにより、求める広さ・立地・快適さなどが変化し、住み替え需要が高まったことが原因と考えられます。

また投資の観点では、日銀の金融緩和策によって「資産バブル」ともいえる状況になり、住宅市場に大量の投資資金が集まっていることから価格が高騰していると言われています。

中古マンション価格騰落率ランキング(首都圏の駅別データ)

SREホールディングス株式会社が6月4日に発表したデータにより、特に世田谷の中古マンション人気が高まっていることがわかりました。

首都圏駅別の価格騰落率ランキングTOP10は以下のとおりです。

順位 駅名 市区 2021年

AI査定

価格(万円)

2020年

成約

価格 (万円) 

騰落率 (%)
1 ひばりが丘 西東京市 4723 3376 139.9
2 日暮里 荒川区 7566 5994 126.2
3 桜新町 世田谷区 7141 5750 124.2
4 品川 港区 8294 6713 123.5
5 千歳烏山 世田谷区 5884 4808 122.4
6 南大沢 八王子市 2841 2327 122.1
7 上野毛 世田谷区 6706 5654 118.6
8 千葉 千葉市 3473 2946 117.9
9 王子神谷 北区 4228 3592 117.7
10 広尾 港区 11826 10074 117.4

コロナの影響によるマンション値上がりは今後も続くのか

需要が高まる一方で供給は限られているため、高値は当分の間続くものと見られています。

価格が下がる大きな要素も見当たらないことから上昇傾向は今後も継続することが予想されており、当面は「高くても買い手がつく」ことから、異常ともいえる活況はしばらく続きそうです。

おわりに

売れるマンション物件を持つ不動産仲介会社の立場が異常に強くなっており、一部で手数料ほしさに違法行為を行う会社も現れています

信頼できる不動産会社を見極める知識を付けると同時に、物件情報が※REINSにきちんと登録されているか確認したり、一般媒介契約を使って複数の不動産会社に売却を一括依頼したりするなど、注意と工夫が求められそうです。

※REINS
「レインズ(REINS)」とは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムです。

「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の英語の頭文字を並べて名付けられ、組織の通称にもなっています。 レインズは設立以来、一貫して利用の拡大が続いており、日常生活で水道、電気、ガスが欠かせないように、不動産取引を行なううえでなくてはならないインフラ(基盤)となっています。

(出典元:http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do

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