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【2025年最新】マンション修繕積立金、なぜ上がる?購入前に知っておくべき重要ポイントと対策

「最近、マンションの修繕積立金が値上がりするって本当?」
「購入後にいきなり高額な請求が来たらどうしよう…」
「不動産投資を考えているけど、修繕積立金のリスクが心配…」

マイホームや投資用としてマンション購入を検討する際、多くの方が気になるのが月々のランニングコスト。中でも「修繕積立金」は、将来の物件価値を維持するために不可欠な費用ですが、近年その「増額」に関するニュースや懸念の声が増えています。

この記事では、なぜマンションの修繕積立金が増額される傾向にあるのか、その最新の背景と動向を解説するとともに、マンション購入を後悔しないために、初心者が事前に知っておくべき重要なチェックポイント、そして賢い対策について、分かりやすくお伝えします。

修繕積立金への正しい理解は、将来の安心なマンションライフや安定した不動産投資の第一歩です。この記事が、あなたの疑問や不安を解消する一助となれば幸いです。

1. なぜ今「修繕積立金」の増額が話題になっている?

マンションの修繕積立金とは、将来必ず必要になる大規模修繕工事(外壁塗装、屋上防水、給排水管の更新など)に備えて、区分所有者が毎月積み立てるお金です。これが近年、多くのマンションで「足りないかもしれない」「値上げが必要だ」と問題視されるようになっています。


その主な理由は以下の通りです。

1-1. 建設コスト(資材費・人件費)の歴史的な高騰

まず大きな要因として、近年の国際情勢の不安定化(例:ウクライナ情勢)や円安、そして国内の建設業界における労働力不足などを背景に、修繕工事に不可欠な建築資材の価格(鉄骨、セメント、木材、石油化学製品など)や、職人さんの人件費が過去に例を見ないレベルで高騰しています。国土交通省が発表している「建設工事費デフレーター」を見ても、この上昇トレンドは明らかです。当初の長期修繕計画では、この急激なコストアップを吸収しきれないケースが増えています。

1-2. 新築時の「安すぎる」修繕積立金設定と段階増額方式の限界

日本の多くの新築マンションでは、分譲時の購入のしやすさを優先し、毎月の修繕積立金額を意図的に低く設定し、数年ごと(例:5年、10年)に段階的に引き上げていく「段階増額積立方式」が採用されてきました。しかし、この方式は、将来の増額幅が非常に大きくなる、あるいは計画通りに増額の合意が得られず、結果的に資金不足に陥るリスクを内包しています。「最初は安かったのに、気づいたらこんなに上がっていた!」という声も少なくありません。

1-3. 日本全体のマンションの「高齢化」と修繕ニーズの本格化

1970年代~80年代のマンション建設ラッシュから数十年が経過し、日本には多くの「高齢マンション(築30年以上)」が存在します。これらのマンションが、今まさに大規模修繕工事の実施時期や、より複雑で費用のかかる設備(給排水管、エレベーターなど)の更新時期を迎えており、修繕ニーズが全国的に高まっています。当然、必要な工事が増えれば、費用もかさみます。

1-4. 長期修繕計画の不備・見直し不足と管理組合の課題

国土交通省は「長期修繕計画作成ガイドライン」を公表し、適切な計画策定と定期的な見直し(おおむね5年ごと)を推奨しています。しかし、実際には、計画期間が短い、修繕項目や周期・費用の想定が甘い、物価変動などが適切に反映されていない、そもそも計画通りに積立金が集まっていない(滞納など)といった問題を抱える管理組合も少なくありません。これらの要因が複合的に絡み合い、「修繕積立金が足りない!」という事態を引き起こしているのです。

2. なぜ重要?修繕積立金を「知る」ことで得られる3つの大きなメリット

「修繕積立金の値上がりは避けられないのなら、気にしても仕方ないのでは?」と思うかもしれません。しかし、特にこれからマンション投資を始める初心者の方が、購入前にこの問題の重要性を「知っておく」ことには、将来の安心と成功に繋がる計り知れないメリットがあります。


▼ 修繕積立金を知る3つのメリット ▼

  1. 【メリット1】将来の「想定外の金銭的負担リスク」を大幅に減らせる!

    修繕積立金の計画や現在の積立状況を把握せずに物件を購入してしまうと、数年後、あるいは十数年後に「積立金が大幅に不足しているので、一時金として数十万~数百万円を徴収します」または「来月から毎月の積立金を数万円値上げします」といった事態に直面する可能性があります。これは、安定した家賃収入を期待していた投資計画にとって大きな誤算となり、キャッシュフローを著しく悪化させます。
    購入前にこれらの情報をしっかり確認することで、将来の「見えないコスト」を予測し、そのようなリスクの高い物件を避けることができます。

  2. 【メリット2】投資物件の「資産価値」と「入居率」を長期的に守れる!

    計画的かつ適切に修繕が行われているマンションは、外観や共用部分、住戸内の設備などが良好な状態に保たれます。これは、入居者にとって魅力的な住環境を提供し、安定した入居率(高い稼働率)と家賃収入の維持に直結します。
    逆に、修繕積立金が不足し、必要なメンテナンスが滞ると、建物は急速に劣化し、見た目も古びてしまいます。そうなると、入居者から敬遠され、空室が増えたり、家賃を下げざるを得なくなったりするでしょう。結果として、物件の資産価値そのものが大きく下落し、売却しようにも買い手がつかないという事態も招きかねません。

  3. 【メリット3】より正確な「収支シミュレーション」と「投資判断」が可能になる!

    不動産投資の成功には、精度の高い収支シミュレーションが不可欠です。修繕積立金の将来的な増額幅やタイミング、一時金徴収の可能性などをある程度事前に把握できれば、より現実的なキャッシュフロー予測を立てることができます。
    これにより、「表面利回りは高いけれど、将来の修繕費負担を考えると実質利回りはかなり低い」といった物件を見抜くことができます。目先の数字に惑わされず、長期的な視点での投資判断ができるようになり、計画のブレが少ない安定した運用を目指せるのです。

3. 初心者が必ず確認すべき「修繕積立金」3つの重要チェックポイント

では、実際にマンション購入を検討する際、修繕積立金に関して具体的に何を、どのように確認すれば良いのでしょうか?特に初心者の方が押さえておくべき、最低限の3つのチェックポイントを解説します。


▼ 購入前チェックポイント3選 ▼

  1. ポイント①:「長期修繕計画書」の有無と中身の現実性
    • 30年以上の計画期間があるか?(国土交通省ガイドライン推奨)
    • 計画が定期的(5年ごと目安)に見直されているか?物価変動は反映されているか?
    • 修繕項目・周期・費用の想定は妥当か?(甘すぎないか?)
    • 積立方式は「均等積立」か「段階増額」か?段階増額なら将来の増額幅・時期は明確か?
  2. ポイント②:「現在の修繕積立金」の積立状況と月額の妥当性
    • 現在の積立総額は、計画に対して不足していないか?(重要事項調査報告書等で確認)
    • 月額積立金額は、国土交通省「修繕積立金に関するガイドライン」の目安と比較して著しく低くないか?
    • 滞納状況(滞納者数、金額、回収策)はどうか?
  3. ポイント③:「管理組合の運営状況」と修繕への意識
    • 総会議事録で、修繕に関する議論や合意形成が適切に行われているか確認。
    • 管理会社からの助言やサポート体制は整っているか?

これらの情報は、不動産会社の担当者を通じて、「重要事項に係る調査報告書」「管理規約」「長期修繕計画書(最新版)」「総会議案書・議事録(過去数年分)」といった書類を入手し、丁寧に読み解くことが基本です。初心者の方には難しい部分も多いので、必ず担当者に分かりやすく説明を求め、疑問点は全て解消するようにしましょう。

4. 修繕積立金問題を考慮した「賢い物件選び」と「購入後の対策」

修繕積立金の問題点を踏まえ、特に初心者の方が「後悔しない」物件を選び、購入後も安心して運用していくための視点と対策を解説します。

4-1. 物件選びの視点:新築と中古、それぞれの注意点

新築マンションを選ぶ場合:

  • メリット:当面の大規模修繕不要、初期修繕リスク低い、最新設備。
  • 注意点:分譲時の長期修繕計画と積立金設定が非常に重要。初期積立金が低すぎないか、将来の増額計画が現実的か(均等積立に近いか、段階増額ならその幅と時期は明確か)を厳しくチェック。信頼できるデベロッパー・販売会社か。

中古マンションを選ぶ場合:

  • メリット:修繕履歴や現在の積立状況、管理組合の運営実績が確認できる。価格が手頃な場合が多い。
  • 注意点:過去の修繕履歴、現在の積立金残高、今後の修繕計画を入念にチェック。大規模修繕直前で積立金不足・一時金徴収予定の物件は要注意。管理状態の良い築古物件は、将来予測が立てやすい面も。

4-2. 購入後の賢い対策と心構え

  • 長期修繕計画の定期的な確認と見直しへの提言: 計画の妥当性を定期的に確認。必要なら専門家への相談を提案。
  • 【投資家向け】賃料への一部転嫁の検討: 市場相場を考慮し、更新時などに家賃上乗せを検討(入居者離れリスク注意)。
  • 【投資家向け】売却タイミングの検討: 大幅増額でキャッシュフロー悪化や将来性に疑問なら、損失拡大前に売却も選択肢。

不動産投資を検討する際は、目先の利回りだけでなく、これらの長期的な維持管理コストと将来の資産価値を総合的に判断することが極めて重要です。

まとめ:修繕積立金は「未来への投資」。正しい知識で安心できるマンション選びを!

マンションの修繕積立金は、確かに家計や投資収支におけるコストの一つです。しかしそれは同時に、あなたの大切な資産であるマンションの価値を守り、快適な住環境を維持し、将来にわたって安定した収益(または快適な居住)を確保するための「未来への投資」でもあります。

建設費の高騰やマンションの老朽化という避けられない現実の中で、修繕積立金の増額問題は今後ますますその重要性を増してくるでしょう。しかし、その仕組みや背景、そして何よりも「購入前に何をチェックすべきか」を正しく理解し、事前に対策を講じることで、過度な不安を抱える必要はありません。

【初心者の方が覚えておくべきこと】

  • ■ 修繕積立金の確認は、将来の大きなリスクを回避するための最重要チェック項目
  • ■ 「長期修繕計画書」「現在の積立状況」「管理組合の運営」の3点は必ず確認する。
  • 専門知識を持つ不動産会社に相談し、分かりやすい説明を受けることが大切。
  • ■ 目先の安さだけでなく、長期的な視点での資産価値と安定性を重視した物件選びを。

この記事が、皆さまの賢いマンション選び、そして安心できる不動産投資の一助となれば幸いです。

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